サプライズ金融緩和って? | エリオット波動とフィボナッチ比率で相場を綱渡り

エリオット波動とフィボナッチ比率で相場を綱渡り

エリオット波動とフィボナッチ比率を利用して、相場の転換点をピンポイントで狙っていきます。エリオット波動については、基本から応用まで書いていく予定です。

意外にも、普段のエリオット波動解説よりも、先日のファンダメンタル記事に皆様からの反応が多かったことが意外でした。

よく、ロイターの内容を要約したような記事を見ることもありませんか?
「○○の売りが入り、○○円まで値下げしたが、その下には○○筋の買い注文が多く底堅い様相である。」
みたいな記事です。
バッサリ言ってしまうと、この記事はトレードの役に立ちません。
私達のところに流れてくるファンダメンタルな情報は、単なる値動きを後から解説しただけの記事と今後の動きを左右する大事な記事があります。
なので、溢れる情報を取捨選択できるだけの、スキルや知識を身につけておくことは必要だとは思います。

私も完全テクニカル派ですが、相場の世界を生き抜いていくのに全くファンダメンタル知りませんでは、やはり取れるところを落としてしまうこともあると思いますので、機会を見つけて、そういった知識を習得していくのも良いと思います。

今日は、先日の黒田総裁によるサプライズ金融緩和について、一体なにが起きたのかを簡単に説明したいと思います。

もともと、日銀はインフレターゲットを2%に掲げて、これまで金融緩和を行ってきたわけです。
ところが、今年に入って物価上昇率は、1%を切りそうな状況にあったわけです。
原油価格の下落もあり、2%という目標はこのままでは達成は非常に困難である状況だったのです。

それでも総裁は「景気は回復基調を持続している。」等の強気発言をしていました。
いま考えると、この発言すら計算されていたのかもしれませんね。

そして、アメリカが金融緩和の終了を発表するタイミングで、「金融緩和追加します。」と発言したわけです。
物価上昇率からすれば、サプライズではなく、どこかでこのカードを切らなければいけないだろうとは、市場としては想定していたと思います。
それが、このタイミングなのかってのがサプライズになっただけです。

日本もアメリカのように金融緩和を行っているのになかなか景気が回復していかない理由をついでに説明します。

金融緩和って、実際に何を行うのか?わかりますか?
1万円札をじゃぶじゃぶ印刷しているわけじゃありません。

買いオペレーションを行うのです。
何を買うのか?ってことですが、日銀が金融機関から債権(主に国債)を買うのです。
金融機関が持っている債権を買う、そしてその対価としての現金を金融機関に渡すわけです。
そうすると、金利が下がり、消費や設備投資が増えるのを期待しているのです。
じゃあ、なぜ金融機関が現金を持つと、金利が下がるのか?
基本的に、金融機関は現金を保管していちゃ駄目なんです。
銀行が現金を保管していても金利つきませんからね。
運用しなくちゃいけないんです。誰かに貸して利息を取らないといけないわけです。
「うちは、1%で貸しますよ」「いやいやうちは、0.8%で貸しますよ」
といった競争が行われて、徐々に金利が下がるのです。

じゃあ、この買いオペがされているのなら、景気回復してもいいんじゃないか?
と思いますよね。

マネタリーベースとマネーサプライ(マネーストック)については、ご存知ですか?

マネタリーベースとは、『日銀が供給する通貨の総額』です。
マネーサプライとは、『銀行資産を除き、企業や個人が持っている通貨の総額』です。

買いオペによって、増えるのは、マネタリーベースなのです。
通常、マネタリーベースとマネーサプライは、相関関係にあるのですが、日本ではそううまくはいかなかったのです。
マネタリーベースを増やしたのに、マネーサプライが増えなかったのです。
でも、このマネーサプライが増えないと、景気が回復していかないのです。

今後は、マネタリーベースを増やすのと、同時に市中金融機関から、個人や企業にお金が流れるような金融政策をするのが政府としての大切な政策になると思います。