これが為替相場にどのような影響を与えるのか?この詳しい内容については、ネット上に溢れていますね。
今日は、初心者向けに今回一体何が起きているのか?を解説してみたいと思います。
では、国債の格付けというところから説明します。
国債は、国が発行する債権ですね。償還期間は、15年、10年、2年とあります。
国が発行しているとはいえ、債権に変わりありません。
そしてその債権が将来本当に返済してもらえるのか?という信用度を評価しているのが、この格付です。
有名な格付機関として、今回のムーディーズ、スタンダード&プアーズ、フィッチの3つがあります。
格付け基準もそれぞれですが、大抵同じ感じに合わせてきます。
2011年に格下げがあった時も、3社ともほぼ同時期に下げて来ました。
おそらく今回も残り2社も下げてくるのは想定されます。
通常は、格付けが下げるということは、その国債の償還リスクが高まるので、利率にそのリスクプレミアムも上乗せされることになりますので、長期金利が上がることになります。この金利と為替相場の相関性ですが、基本的には、金利差が高いと円安になり、金利差が低いと円高になります。
じゃあ、今回も日本の長期金利が上がり、金利差が縮まり、円高になるのか?というとそう簡単な話でもありません。
次に日本の現在の財政状況について、簡単に説明します。
平成26年度の一般会計予算は、95兆円です。
歳入の内、41兆円の43%が国債で借りる予定です。
歳出の内、23兆円の24%が以前借りた国債を返済する予定です。
そして、予定通りいった場合の累積の国債借入額は、780兆円です。
数字が大きすぎてピンときませんね。
一般の家庭に例えると
収入が12万です。足りないので8万借ります。
15.5万を生活費として使い、4.5万を借金の返済に当ててます。
そして借金の残高が1560万あります。
どうです?友達からこの状況を相談されたら、「自己破産したら?」と思いませんか?
毎月赤字でどうやって、1560万も返すんだよ。
これが今の日本なんです。
ちなみにこの財政状況は、ずっと公開され続けてきているわけで、
そもそも財政状況という面では、安定なわけ無いんです。
その格付というラベルが変わったとしても世間的には「だよね」なんです。
「そんなはずが」というサプライズではないんです。
ただ、今までは、日本が消費税を導入して歳入を確保して財政状況のバランスを健全化すると言ってきたんです。
それを、今回「やっぱり延期します。」って言った訳なんで、仕方ないとこです。
ここで、日本君とドイツ君に登場してもらいます。
毎月借金で生活している日本君と毎月借金無しで生活しているドイツ君がいます。
この二人が「ちょっとお金貸してくれない?利息5%付けるから」と言ってきたら、どちらに貸しますか?
当然、ドイツ君ですよね。
じゃあ
日本君「利息10%にするからどう?」と言ってきたらどうします?
日本君は、返してくれなくなるリスクもあるけど、利息10%ならいいかなと思う人もいるかもしれません。
つまり返してくれるという信用があれば金利が低くても貸してくれる人はいる。
返してくれる信用がなければ、金利を高くしなければ貸してくれる人がいない。
この信用を客観的に判断して評価したものが、格付なのです。
じゃあ、この格付が下がった日本君は金利を上げないと誰も貸してくれないのか?
について説明していきます。
実際に、2011年から2012年にかけて、この格付が下げられた時期があります。
しかし、アベノミクスによる金融緩和の影響もありますが、長期金利は上がっていません、というか下がっています。
原則とは違うことになります。
これは日本の特殊な財政状況があります。
日本国債が日本国内で消化されているという状況です。
日本の金融機関、保険、年金、ゆうちょ、日銀等で80%以上を保有しているのです。
簡単に言うと、日本君は、親の日本国民さんから借金をしているのです。
だから、こんなに財政状況が破綻しているのに、じゃんじゃん貸してくれるのです。
じゃんじゃん貸してくれる人がいれば、金利を上げなくても良いわけです。
親の日本国民さんは、GDPも落ち込み最近の収入は減ってきましたが、過去に稼いだ資産がたっぷりと蓄積されています。
海外の投資家としても、まぁ日本君に貸しても、彼が破産することはないだろう、いざとなったら親の日本国民さんが払ってくれるだろう」
ということで、安心して貸しているのが現状です。
ただ、親の金もいつまで持つかわかりません。そして親も「もうお前には貸さん。」という時が来るかもしれません。
ということで、格下げが一概に円高要因だとか、円安要因だというわけではありません。
その辺を理解できていると、今回の発表の動きもこのまま一気にトレンド転換するとは考えにくいことが想定してトレードできたのではないでしょうか?
次回の中級編では、無担保コール翌日物からマネタリーベースへの変遷についてを説明しながら、短期金利と長期金利の推移を見て行きたいと思います^_^