修行先のオーナーが紹介していた本。
読書は10代からの趣味なのでもう置き場所に困り、近頃はまず図書館で借りて、その上で欲しい本だけ購入するようにしていますが、この本、そこそこ古いので、図書館の保存庫から出てきたらしい。
そして、保存庫からわざわざ出てきてくれたこの本は、第一版。オーナーが「おお!」と言って写真を撮っていたので、私もパチリwこの本の第一版、保存状態が良ければ、1万円くらいするとかなんとか
さて、お恥ずかしながら魯山人先生の書を読むのは初めて
実は堅物的で高級食材しか扱わない方なのかと思っていたのですが(スミマセン!)、米粒ひとつ、大根の皮、生かさずにおられないというお方。
魯山人先生が板場へ降りて料理を始めると、料理材料のゴミが1/3しか出ない、という。まずそこに感動
料理材料というものが、何万何千あるか知らないが、一つとしてそれ独自の持ち味を有しないものはない。
どんなものにも、他のものでは代用し得ない持味があるのだ。
天が作り地が作った自然の力がものを言ってるからである。
料理が材料の持ち味を活かすことにあるとすれば、利用し得るもの全てを利用してこそ、初めて料理という名に値し、料理人たるの資格があると言い得られる。それこそ料理の心というものである。
牛肉が上等で、大根は安ものだと思ってはいけない。その材料のそれぞれの個性を楽しく、美しく生かさねばならないと私は思う。
様々な食材についての所見はもちろんとっても楽しめて、珍味の類や、小泉武夫先生も書いてたらした納豆についてもかなりのコダワリが伺えましたが(納豆茶漬けなんて特に気になるし!)、でも、なによりも『料理する心』の項が一番印象的でした
星岡茶寮での求人条件。
料理人はまず第一に味を知り、味を楽しむ人でなくてはなりません。
確かに楽しい気持ちで作った料理はそういう味。
イライラしながら作ったときも、気分が味に反映する。
オーナーはあれやこれやと味見や手土産を持たせては、味を知るチャンスを与えてくれるし、
私が生意気にも他の職場のことを愚痴ったら、「やっぱり楽しくないと!」と言っていたなぁ。
釣りのG師匠にも「道楽。悪い意味ではなくて、その道をしっかり楽しみなさい」と言われたし。
仕事を楽しむ。ってすごく贅沢なことに思えるけど、すごく大切なことだと思う、今日この頃。
そして、料理に限らず、大切だと思うこと。
料理をおいしくこしらえるこつは、実行だと思う。
考えることも大切だ。聞くことも大切だ。それと同じように、実行することは、もっと大切なことだと私は思う。
私たちは、したいと思っても、しようと思うのはなかなかだ。
したいと思っている心を、しようと決心するには一秒とかからない。
まず希望を持っていただきたい。
やってみたいという希望を持ったら、やりとげようと決心していただきたい。
決心したならば、すみやかに始めていただきたい。
むつかしいことは何もない。
やってみない先から、とてもできないと思いあきらめている人があまりに多すぎはしないだろうか。
道は遠いかもしれない。
しかし、その遠い道は、いつも一番手近な第一歩から始まっているのだ。
これは、大好きなたけしさんのいう『見るまえに跳べ』なんだろうな。
考えてばかりで動けなくなり結局諦めてしまうのではなく、まず動いてみろ、ということ。
この教えだけは、25年間守ってきてる気がする…笑。
習うな、と私が言うことは、型にはまって満足するな、精進を怠るなということだ。
実行してくれることだ。それぞれに研究し、成長してくれることだ。
読みっぱなしで分かったようなつもりになってくれては困る。
料理の技術だけでなく、大切なのは、美。親切。真心。誠実さ。品格。個性。
最近、美味しかったものは、二、三日前、体調不良で寝込んだ私に母が作ってくれたおうどん。お世辞にも料理上手とはいえない母だけど、さすがです!シンプルだけど真心いっぱいで美味いよ、かぁちゃん
まだまだ超!駆け出しの私はなんでも食べてみたいお年頃w。愛情をもって食材と向かい合い、五感+αをフル稼働して楽しくたくさんお料理していきたいですね
でもさぁ、魯山人先生がいう、味わい、楽しむ、ってまさにオーナーみたいだよね?珍味ちゃん。また、オススメの本があったら是非教えて頂きたいです
そして、「この本、読んでみるといいよ!」という本がありましたら、皆さま、ドシドシ教えて下さいね