今夕は何となくのんびりモードで。夕食は一人だったので、6時過ぎからTVの前に陣取り、簡単な夕食を取っていたのです。もちろん、ビールも飲みながら…。

 

ですが、フと窓の外を見てドッキリ! なぜならそこには南の島特有の、なんともドラマチックな夕暮れ空が広がっていたからです。実際に「ハッ!」と口にして立ち上がり、写真を撮ってしまいました。それが冒頭の写真です。

 

…ハワイに住んで、早や30年以上。なのに今なお、島のダイナミックな自然の美しさには慣れません。

 

TVを観ながらフと外に目をやり、「ハッ!」と驚くことができる私は、本当に幸せ者。物価高やなんやら、島暮らしにはいろいろありますが、そんなことをつくづく感じた木曜の夕暮れでした。

 

なんだか目まぐるしく日々が過ぎていき、ご紹介したいイベントがたまっております(筆が遅いだけ?)。この日曜日には、クアロアランチで初めて乗馬を楽しみました!

 

東海岸のクアロアといえば、オアフ島指折りの聖地。その歴史は古く、先日触れたハワイの創世チャント「クムリポ」にも、クアロアの山はパリクの山として登場しています。首長一族の居住地だった時代もあり、山々には埋葬のための洞窟がいくつもあるとか。今なお400体ほどの首長の遺体が眠ると推定されています。

(西洋との接触前は、墓地に遺体を葬るのではなく、遺体が冒瀆されないよう山奥などに隠す習慣がありました)

 

…と、クアロアには多様な聖なる過去があります。神話もたくさん残っているので、私にとっても大変、気になる土地なのですよね。そしてクアロアランチには、過去、仕事で10回以上、お邪魔したでしょうか。映画の舞台ツアーやマラマ・ハワイツアーで、タロイモ畑に入ったこともあります。

 

ですが! このたびの乗馬ツアーでは、今まで入ったことのない渓谷の奥深くまで入ることができ…まるで昔のクアロアにタイムスリップしたがごとくで、感慨深いものがありました。なんだかツアーの初めから、ジーンとして涙がにじむ始末。四輪駆動でも入れない道なき道を、馬に乗って2時間。渓谷のマナを、しっかり浴びたような気がします。

 

 

 

 

 

嬉しかったのは、ランチのお馬さんたちがそれはそれは賢いことです。たとえば手綱を引くことでSTOPの合図となるのですが、私の乗ったジョー君は、もろもろの合図に敏感に反応してくれました。過去、ニュージーランドやオアフ島ノースショア、西部でも乗馬経験がありますが、STOP&GOの合図にこんなに敏感なお馬さんは初めてでした。

 

そんなわけで、馬に身をゆだねた2時間中、クアロアの自然美とマナをたっぷり楽しめた気がします。今回が初乗馬だった娘と二人で参加しましたが、娘は早くもBFとともに再訪を目論んでいる様子。私もまた行きたい!

前回、クムリポのことを「難物」と書きました。専門書も持っているのですが、学者さんの本はとにかく難解で。自信を持って読みこなすことができないため、クムリポをうまく要約できないんです。

 

 

それでも今回の詠唱会のお陰で、その大切さや神聖さを肌で感じることができたのは幸いでした。一歩前進…ということにしておきましょう。

 

難解、でも私がクムリポに興味津々な理由は、1778年の出来事に遡ります。詳細は省きますが、この年、イギリスのクック船長がハワイ島のケアラケクア湾に到着。四大神の一人、豊穣の神ロノと間違われ、ハワイアンに大歓迎されたのは有名な話ですね。

 

ロノはケアラケクア湾から「いつか戻ってくる」と言い残し出航していったのですが、クックの船がこの湾に入ってきたのが、おりしもロノを記念したマカヒキ祭りの真っ最中だったことなど、いくつもの偶然が重なりました。

 

ハワイアン一同は恭しくクックらを岸で迎え、岸近くにあるロノを祀る神殿で儀式を行ったとか。その際、神官たちは長い長いクムリポを、クックらに向かって詠唱したそうですよ。

 

すでに書いたようにクムリポは、17世紀にハワイ島で生まれた王子、ロノイカマカヒキのために編まれたもの。王子が神から連なる聖なる人ですよ、と示すためです。つまり神官はその時、クムリポをロノに捧げて、「私たちはあなたの子孫です」と伝えようとしたのですよね。

 

なぜなら…。ロノイカマカヒキは、ケアラケクア湾のあるハワイ島コナ沿岸に生きた人。カイルアコナとケアラケクア湾の間にあるケアウホウの地には、ロノイカマカヒキが建てたという神殿や、その住居跡があります。

 

私はその話(神官がクムリポを詠唱した話)を聞いた時、せつなくなりました。ああ、ハワイアンはクックの到来を本当にロノの帰還と信じこんでいたんだなあと…。「ついにこの日がやって来た」。首長や神官だけでなく、庶民もきっとそう思ったはずです。実はクックはただの外国人で、自分が神と誤解されていることも十分承知だったのですがね…(タヒチ人通訳も連れていましたから)。

 

なんともせつないこの話を聞いて以来、ぜひ一度、クムリポをこの耳で聞いてみたい! と思うようになりました。少しでしたが、詠唱を聞くことができて、嬉しかったです。さて次回の詠唱会はいつになるでしょうか?

 

この週末はホノルルでもイベント満載でした。出不精の私も、珍しく街を右往左往(笑)。とはいえ、ダウンタウン周辺に収まっているのが私らしいです。

 

たとえば日曜の夜は、イオラニ宮殿で歴史的なイベントがありました。1700年代初頭に編まれた、ハワイ島王家の聖なる血統を伝える2100行以上の長~い叙事詩「クムリポ」を詠唱する大きなイベントが、宮殿の庭で夕暮れ時から開かれたのです。ハワイの9月は「歴史月間」としてさまざまな歴史イベントが行われ、クムリポの詠唱もその1つでした。

 

クムリポは、ハワイ島でロノイカマカヒキという王族の男の子が生まれた際に編まれ、捧げられた叙事詩。もちろん、全編ハワイ語です。以下、私の著書「やさしくひも解くハワイ神話」から少し引用しますね。

 

 さてロノイカマカヒキ王子の血統を讃えるために創られたクムリポですが、その物語は王子の先祖の生誕をはるかに遡り、まだ地球がどろどろとして熱く、暗闇しかなかったこの世の始まりからスタートしています。

 そこに珊瑚が生まれ出てヒトデやナマコが続き、やがて海の生物、陸の生物が出現。後半になると神々が現れ、王子の先祖となる王族へと連なるという、何とも壮大な叙事詩となっています。

 しかもユニークなのは、王子の先祖代々の名の列記の合間に、多彩な神話がちらり、ちらりと挟まれていること。

 たとえば前述の、タロイモとハワイアンの始祖は兄弟であるという物語や、父なる空の神ワケアが海を漂っていた女神ヒナを見つけるくだりも、クムリポで語られています。クムリポが王族の系譜を示す詠唱というより、むしろハワイの創世記、神話の宝庫として知られるようになった由縁でしょう。

 

そうなんです。ロノイカマカヒキの系譜がこの世の始まりまで遡る壮大な物語の一環として語られていて、その結果、クムリポにはたくさんの神話がはさまれています。神々の時代にまでさかのぼる、宇宙的な叙事詩なのですよね。最初に登場する神々からちょうど900代めの子孫がくだんのロノイカマカヒキだそうで、ようするに「この王子は神の子孫だよ」ということを表す叙事詩というわけです。

 

クムリポは…それが何たるかを把握するのがとっても難しいのですが、ハワイ神話を学ぶものとしては避けては通れない関門で。口承から文字に書き起こさせたのが、ハワイ王国7代目のカラカウア王。それを英訳したのが8代目のリリウオカラニ女王です。詠唱に3時間かかるとは聞いていたのですが、それが久々に詠唱されると聞いて、日没まで少しだけ聞いてきたのでした。

 

 

もちろん、ハワイ語の内容は私には理解できなかったのですが…。何人もの詠唱者が順番に詠唱するクムリポが、それは壮大でとてつもないスケールのものであることはよ~く感じられました。クムリポが紙のうえでの存在から立体的になって…なんというか、やっとわかったのですよ。それがハワイにとって大変な価値を持つ知的財産であり、古代のハワイアンがどんなに叙情的で深い精神文化を持っていたのかを…。やっとやっと、クムリポの価値を身を持って知ることができた気がします。

 

ハワイアンをはじめポリネシアの人々が文字を持たなかったことで、「ハワイの過去は失われている。誰にもわからない」なんてとんでもないことをいう人がいますが…。ハワイをなめんなよ! ですよね。

 

ちなみにロノイカマカヒキは、カラカウア王やリリウオカラニ女王の直系のご先祖さま。王家に伝わる聖なる叙事詩に最初に興味を示したのは、ハワイ訪問中だったドイツ人人類学者とか。少し翻訳してすぐにその価値を見抜いた学者さん。さすがですね~! そのお陰で、今では私たちもクムリポを英語テキストで読むことができるというわけです。それでもとてつもなく難物ですが…。

 

ああ、あの夜のことは書いても書いても終わらない。またこの件をお伝えするため、戻ってきますね。

 

日本では各地で豪雨による洪水被害が広がっているよう。皆さんのお住まいの地域は大丈夫でしょうか? ニュースやSNSで水位の上がった川の様子など見て、おののきました。本当に、世界の気候がおかしくなっているのを感じます。

 

ここハワイでは先週、ハリケーンKIKOが襲来する予報でしたが、結局雨は降りませんでした。先週は仕事で山や森に出かけていただけに、どうなることかと心配でしたが…。

 

今回、初めてマノアの滝に出かけました。滝はちょろちょろでも森の中は神聖な空気に満ちていて、私はダイヤモンドヘッド登山よりずっと好きでした。どちらも子連れも行けるトレイルでありつつ、想像よりもハードでしたが…。

 

それは私が年を取ったせいですねー。今のうちに行けてよかったです(苦笑)。

 

海もいいけど、ハワイは森も素敵。4000m級の山もあるし、つくづくミラクルな島だなあと感じます。

 

※なんか…アメブロでは、縦の写真を貼れないのでしょうか? 滝の写真が貼れなかったので、代わりに滝壺の写真で失礼いたします。

 

今日は業務連絡というか、お知らせといいますか。2021年7月に発売になった「Hawaii 神秘の物語と楽園の絶景」が、いよいよ在庫切れとなりました。

 

出版から1年後に重版となり、それから3年。重版された分もすでに捌け、今、出版社にも在庫がゼロという状況となりました。当然ながら増刷について模索していたのですが、このたび増刷なしということで連絡を受けました…。

 

出版から4年で増刷分まで捌けたのですから、今後もまだまだ売れると思ったのですが、残念です。

 

そんなことから、残りは今、書店に出ている分だけとなりました。それが売り切れるともう入荷しませんので、まだお手元にない方、これが最後のチャンスですよ~。早いもの勝ちです(ナンチャッテ)。

 

ハワイでは、ワイキキのFMスタジオ「スタジオリム」のみで販売中です。よろしくー。

 

今朝、アラモアナビーチまでテクテク歩いていましたら。イオラニ宮殿前の路上で、きれいな羽を見つけました。

 

薄緑のその羽は…宮殿庭の大木に巣くっているオウムの羽ですね! どこからか逃げてきたものが繁殖したのでしょう、ハワイには野生のオウムがけっこういるのですよ。それもかなり大きなサイズのオウムが…。

 

私もよくイオラニ宮殿でのご奉仕中、庭の木から木へと飛んでいくオウムの群れを見かけます。嘘のような本当の話。

 

今朝見つけた羽はあんまり美しくて…。鳥の羽は(衛生上)拾ってはいけないものだとは知っているのですが、ついついエコバッグにしまいこんじゃいました。写真がキレイに撮れなくて残念。

 

名画「フォレストガンプ」のフォレストになったような(わかりますか?)、1枚の羽に魅入られた朝でした。

 

昨日は久しぶりに、アラモアナセンターの「アロハコレクション」で散財してしまいました。

 

アロハコレクションといえばハワイアンなデザイン、しかも汚れがつきにくいナイロン素材が評判を呼び、今やハワイの女性なら必ず1つは持っているだろう人気ブランド。少しくしゃっとした生地の風合いが近年人気ですが、その草分けとなったのがこちらではないでしょうか。

 

私もいくつか持っていますが、このたびはホクレア50周年を記念した特別エディションのバッグにひと目惚れ。古代の大型カヌーを模したホクレアは1976年に造船され、来年50周年を迎えるのですよね。

 

ブルーグレー系の色合いが好きな私は、ひと目見るなりホクレア版のバッグが欲しいなあとジロジロ見ていたわけですが、買うかどうか決めかねていた時、一人のおば様がホクレア版のアイテムを「大人買い」しているのに気づいたのです。ハワイアンであろうその方は、手にたくさんのバッグやポーチを持っていました。

 

思わず、「ホクレアがお好きなんですね」と話しかけると、「ええ。昔、息子が乗っていたんですよ」とおばさま。な~るほど! それは全種類買いたくなるというものですよね…。

 

 

で、その時、改めて実感したんです。このホクレア版のバッグたちは、ハワイの人々にとってごく特別なんですよね。そのうち売り切れてしまうかもしれないので、さっさと購入したというわけです(以前、ハワイアン航空とのコラボ版が出た時も、1週間くらいで完売。私は発売4日後に2枚、ギフト用トートバッグを買ったのですが、店内で飛ぶように売れていたのを覚えています)。

 

そんなわけで、もしもホクレアが好きな方がいたら。こちらのエディション、超おすすめですよー。

 

(以下のブログを書いたのですが、写真が貼れない状態が続いています。リンクを入れても飛べないし…。また戻ってきますが、写真なしになるかもしれません。ああ、アメブロ機能、よくわからない~)

 

ご連絡が大変遅くなりました~。ハワイのNo.1マガジン「アロハストリート」にて、隔月コラムが公開されております。

 

今回のテーマは、ダイヤモンドヘッド。前回のカピオラニ公園から、連想ゲームのようにワイキキ寄りのネタが続いております。

 

どうぞご覧くださいネ(今日は超簡単なネタにて失礼いたします!)。

 

今日は仕事がひと段落して、のんびりムードで過ごしております。昨夜は近所の丸亀うどんで、ディナーしてきました!

 

夜は治安が悪い場所なので、たとえご近所でも女性だけで歩いて帰るのは嫌ですが、昨夜は家族でテクテク。いつの間にか…フォートストリートモールに街灯が増えていて、明るくなっているのに驚きました。

 

フォートストリートモールでは以前、事件もありましたが、行政も頑張っているんだな~と実感。

 

丸亀も同様に頑張っていて、最近は木曜~土曜日までは夜7時の代わりに8時まで営業するようになりました。しかもビールを置きはじめたので、昨夜行ってみたというわけです。お料理の写真がなくてすみません!

 

…夜間と週末は人が途絶える行政&ビジネス区というダウンタウンの土地柄、一帯の店は平日のランチがビジネスの中心。バーやお高いレストラン以外、夕方と週末は閉まってしまうのですが、丸亀は別です。夜も土・日曜も頑張っているので、経営が成り立っているのだと思います(その同じ場所で、これまでピザハットやアイスクリームショップなどが短期間で撤退してきました)。

 

昨日も、夜の丸亀はなかなか賑わっていましたよ! やっぱり需要があるのですよね。ハワイの人だって日本の感覚でリーズナブルに楽しめるなら、平日の夜にも外食したいわけで…。また家族で、気楽なディナーを求めて出かけたいと思います。