週末はクアロアで聖なるマナを受け、ものすごくリフレッシュされたわけですが…。(無料で入れる)歴史センターでいろいろ学びながら、少しだけ複雑な思いにとらわれておりました。
クアロアは、オアフ島指折りの聖地。創世記クムリポにもパリクとして登場していますし、古くは王族の居住地でもありました。この山には推定400体前後の首長一族の遺体が眠っているともされています。たくさんの洞窟があり、昔はそういう人里離れた場所に高貴な人々の遺体が隠されたのですよね。
聖地だから首長たちが埋葬されたのか、はたまた首長たちが眠るゆえに聖なるマナの漂う地とされたのか。それは「鶏が先が卵が先か」のごとく答えが出ない謎ですが、クアロアが第一級の聖地であるのは確かですよね。
そのため、18世紀のオアフ島首長カハハナが、血縁にあたるマウイ島首長のカへキリにクアロアを譲渡せよと迫られた時。島最高位の神官、カオプルプルが猛反対した話は、過去何度も書いてきました。「クアロアを渡すのはオアフ島全体を差し出すのと同じこと。あなたはもうオアフの首長とはいえない」と言って。
結果的にカハハナはクアロア譲渡を諦めましたが、時は移って1850年。カメハメハ3世はそのクアロアを、自分の相談役だった医師かつ元宣教師、ゲリット・ジャッドに$1300で売却してしまったんですよね。それが今のクアロアランチの基礎になっています。クアロア渓谷周辺の土地が後に子孫によって買い足され、今では土地がさらに広がっていますが…。
この聖地を外国人に売ってしまうなんて…! と思う一方で、複雑な思いがあります。ジャッド一族が所有者だったからこそ、クアロアが今なお手つかずのまま残っていると思うからです。ランチではクアロアを切り売りしないで管理するため、さまざまなアクティビティを実施していると聞いています。牧畜業、農業もその一環。
もしもあの広大な土地が開発業者に売られていれば、一族は莫大な財産を得たことでしょう。そうなればクアロア一帯にホテルや住宅などがたくさん建てられていたかもしれません。そんな話はきっとあったはず。
でも土地を売ることをせず、クアロアを維持しているジャッド一族には、やはり頭が下がります。初代はいろいろ言われましたが(リリウオカラニ女王など、自伝の中でかなり批判しています)、現在は誇り高き一族と言えるのではないでしょうか。
…歴史センター内には、そのカメハメハ3世とゲリット・ジャッドの胸像が並んで飾られていました。仲良く並んでいた…と言いたいところですが、気のせいか少~しだけお互いそっぽを向いて置かれているような。
まさか誰かが胸像の向きをいじったわけではないでしょうが、ついいろいろ深読みしてしまった私(苦笑)。皆さんはどう思いますか?

