ホノルル・ダウンタウンをふらふら歩いていたら、マイレレイのかかった店を見かけました。銀行だったのですが、ごく最近、オープンしたばかりなのでしょうね。

というのも、ハワイで新装開店やイベントのオープニングセレモニーがあると、リボンカットの代わりマイレ解きというのが行われます。入口前に2本のマイレのレイがかけられ、結ばれていて、オープン時にはそれを切るのではなく紐解く形で、オープンするんですね。下の写真のように、解かれた2本のレイは左右のドアの取っ手に結ばれています。オープニング後、左右にタランと垂らされてる場合もよくありますよ。



この時、マイレレイをカットしないのがよいところ。有難う、おめでとう、ようこそ、お元気で、などなど、様々な想いをこめてレイを贈るハワイ。レイはAlohaの象徴ですから、そのレイにはさみを入れるなんて、タブーですものね。特にマイレのレイはハワイでは格別、というか別格! 結婚式や卒業式、引退の際など、大きな節目やメジャーな機会にのみつけるのがマイレレイ。誕生日や父の日などカジュアルな日に贈るレイではアリマセン。

またフラの女神ラカの化身ともされる神聖なレイでもあり、フラの祭壇に捧げられたりフラダンサーが身に着けたりする、ものすごくスペシャルなレイでもあります。このあたり、プルメリアやカーネーションのレイとは意味合いが違うというか…。

…そういえば以前、こんなことがありました。日本の有名な料理家と仕事でご一緒する機会があり、テーブルデコレーション(撮影用)のための花を仕入れに、ある花屋に出かけた時のこと。グリーンの葉も飾りに使いたいということで、その方はマイレレイを買いたいとおっしゃったのです。レイを切っていろいろ使おうと思ったようなので、私は上記のようなことを説明しなければいけませんでした。「このレイはハワイではすごく神聖なレイで、切ったり、テーブルを飾ったりという使い方はまずくて…」と。

その方はすごくカリスマ~な料理家でしたが、私の説明をよく理解してくださり、あっさり諦めてくださったのでホッとしました。短くカットされたマイレレイがテーブルデコレーションに使われ、それが日本の雑誌に載ったりしたら、大変。ハワイアンが激怒しそうです!

話が横に逸れましたが、ドアに掛けられたマイレレイを見ながら、そんなことをいろいろ思い出しました。そういえば5月1日はハワイではレイデーでした。ハッピー・レイデー!(遅すぎますね)