【1週間過ぎてから】
退院したばかりの時は
目はうつろ、発語もなく
下肢は浮腫み、決していい状態でなかった。
2日目に39.2度の熱発もあり、
胆管炎だろうということで、
日に3回の抗生剤の点滴が追加になった。
それが功したのか、
黄疸が良くなり
反応もよくなった。
1週間過ぎた頃、
環境も整い、生活のペースもできてきて
毎日、楽しかった。
1人介護は孤独でもなく、
意外にゆとりもあり、
このままずっといたいと思った。
そして口からものが入るようになると、
ゼリーやプリンなど嚥下もまだ健在で
むせることはなかった。
看護師さんが、家に帰ると違うと。
後、1ヶ月と言われた人が
物を食べるようになり
3年延びた人もいると聞くと、
予期からぬ不安が生まれた。
休みの3週間が過ぎたらどうしようと。
母を入院させ、復帰するということもあったが、
それは選択肢の中で皆無だった。
しかし、横から兄が
「どうするの?3週間経つよ。」
と囁く。
職場の上司と相談した。
戻ってこいと言うならば、母を入院させ、
在宅は終了しようと思った。
結果、1週間後にスーパーフレックスで
在宅勤務に切り替えて、復帰し、
12月になっても看れるように、
年休を確保した。
人はいつまでと、見通しが立たないと
不安になるもの。
私も、元気になってくれたのは嬉しいが
仕事があるから、
いつまで?
というのがいつも、影を落とした。
今思えば、年休を数えると
年内まで存分に休めたはず。
そんな不安はしなくても良かったのだ。
でも少しでも年休をとっておかなければと
在宅勤務にした。
幸いなことに
在宅でもできることはたくさんあって、
介護の合間をぬって、
コンピュータに向かい
できるだけ仕事をした。
これがなかったら、
最期まで走り抜けなかった。
(クリスマスっぽく、夜はイルミネーションにしてみた。これもこの家から出てきた。)