養老公園にある老舗旅館 千歳楼には 戦前の日本画の大家 竹内栖鳳(たけうちせいほう:1864-1942)がデザインした部屋があり 絵もある。

そんな縁もあり...観光ボランティアガイド仲間が 栖鳳の 旧私邸に行かへん?...と。

有志を募れば 4人が手を挙げ...早速 一昨日 車でビューンと行ってきましたがな。

京都の東山エリアなら 養老から休憩入れても100分程で行ける気軽さ。

八坂の塔(聖徳太子により建立されたと伝わる法観寺の五重塔)のお隣の京甘味処 文の助茶屋は昔から贔屓にさせてもらっとるけど...

その隣の東山艸堂(ひがしやまそうどう)は知らなんだ。

冒頭写真にも右手にしっかり写っとったやん。

 

《同行したHさんの写真を拝借》

「THE SODOH(ザ ソウドウ)東山 京都、日本画の巨匠・竹内栖鳳の旧私邸にてアート鑑賞 - ランチコース付き」体験です。

高台寺前の ねねの道が 二寧坂へと分岐する角、こんもりとした緑の樹々の前に竹内栖鳳邸跡の石柱があるものの...

気づき難~いわ。


《これもHさん写真》

定刻15分前に到着すれば 園内の坂道をクネクネ 待合へ案内され...

その途中...お~っ、

旧私邸内の建物以外では 八坂の塔しか見えへんとは...贅沢~。

結婚式場にもなる建物が 待合室とは...お洒落~。

専任ガイドが登場して...建物や絵画を案内してくれるイベントですが、

結婚式や 各種パーティー会場としての宣伝も兼ねてはりますね~。

でも 和洋折衷のモダンな空間がエエ~。

もちろん栖鳳の絵も そこかしこ。

縁起の良い 鶴と亀。

「匂いや音、湿気までも感じられる 」

「動物を描けば その体臭までも表す」

と言われた描写力と洒脱が画風やげな。

鶴は知らんけど亀の実物を嗅ぐと...ちと臭かったガキの頃の記憶。

こちらの建物にも 結婚式場になる部屋がありましたよ。

階段ホールにも

パーティーホールにも

栖鳳の絵が...どんどんどん。

栖鳳の寝室があったのは 屋根の高さが一段低い右の建物らしい。

左は最近の増築部。

和洋折衷のレトロな空間に 絵画がひっそり。

そして旧寝室からは やっぱり八坂の塔が見える。

応接やアトリエがある本棟の玄関

三角がモチーフの部屋のコーナーは △だらけ

戸棚の取っ手は 猫の目意匠やげな。

東山が見渡せる二階からは 昔は清水寺もよ~見えたんやと。

今は庭木がもっこり...

でも旧 アトリエの 波打つレトロガラス越しには やっぱり この塔。

塔に至近のアトリエ棟だけは 火事を出さんよう コンクリート製にしたんやと。

つまり愛する八坂の塔を絶対に類焼させん気概の現れかな。

部屋には サザエ(栄螺)

栖鳳の落款は数十種類もあるとの説明でしたけど...

信長の花押と同じく 偽造防止の目的?

欧州から取り寄せたガラスのシャンデリアは 今も...

△の窓から 塔を眺めるのが 栖鳳にとって極上の時間だったようで...

てか、全体としては五角形やん。

火曜のこの時間だけ外は雨。


《Hさんの写真を拝借》

建物と絵画のガイドが終われば....イタリアンのコースランチとなり

この吹き抜けの下で ゆったり。


《これもHさんの写真》

値段は お安くはないモノの 

非日常空間から 栖鳳が愛した八坂の塔を存分に眺めて ひたる旅情かな。


はい、五重の塔でしょ。

インバウンドがスゴイことになっとる京都。

外人さん往来率90%ほどの この道の脇には  静かに日本語会話だけが 聞こえてくる建物があるなんて...ネ。

こんな日帰り旅も たまには良いもんだ。