サッカー専用スタジアムについて

一般質問では、サンフレッチェ広島が三度目の優勝を果たしたことを受け、サッカー専用スタジアムの建設について、何人かの議員から質問がありました。
私は、サンフレッチェは広島が誇る宝であり、サポーターの熱気は広島市のさらなる発展に寄与できる大事な資産であると考えています。
サンフレッチェファンの為のみならず、広島駅の再開発により、広島市中心街である紙屋町地区の空洞化が懸念されている今、その活性化の起爆剤としても旧広島市民球場跡地に新設されることが望ましいと考えます。
しかし、サンフレッチェの試合が年間20数試合しか行われない訳ですから、女子サッカーの試合やコンサートの開催など、有効活用できる方策をしっかりと整えるべきであり、そして、エディオンスタジアムのある広域公園の活性化についても、具体的なプランが立てられていなければならないことは言うまでもありません。
今現在、サッカースタジアムの建設については、広島市長と広島県知事、そして商工会議所会頭の三者会談で、年度内に候補地を選定することになっていますが、事業主体、概算事業費、資金調達などが曖昧になっています。

東部立体交差事業

12月議会では東部地区連続立体交差事業についても質問がありました。簡単に言うと広島駅から海田駅までのJR線を高架にする事業です。広島県と広島市、海田町、府中町の共同事業なのですが、広島市安芸区船越地区だけが高架化しない案が進行中です。船越地区の住民の方々からは、この案に反対の声も多く上がっています。

下水汚泥処理問題

また今回、第99号議案 平成27年度広島市下水道事業会計補正予算(第1号)が議論となりました。
平成20年に、広島市がリバース(株)という会社に下水汚泥処理を業務委託していたのですが、リバース(株)が処理した「肥料」が野積みにされ、保管場所である世羅町が迷惑をしていた為、それを広島市が処理する予算が計上されたのです。
広島市としては、平成21年に肥料化されていることを確認していたのですが、広島県が平成24年度に確認して、「それ」は肥料ではなく廃棄物、つまり役に立たないゴミであると断定した為、ここで広島市が処理しなければ、広島県が広島市に対して、「ゴミなのだから早く撤去してください」という措置命令を発令するという状況となりました。
広島市としては、適切に業務委託完了しており、瑕疵はないという判断なのですが、広島県と争うこととなると、現地の「肥料or廃棄物」がいつまでも残ってしまうということを懸念して、道義的責任を加味して、政治判断として予算計上した訳です。
非常に難しい判断ではありましたが、私を含め賛成が多数で予算案が可決されました。
後日、広島県とリバース(株)の裁判で、結局この「モノ」が「廃棄物」であると判断されましたが、リバース(株)が控訴すると、この裁判はまだ続きます。


広島市と広島県

今回の議会では、改めて政令指定都市と県という二つの大きな自治体の棲み分けについて考えさせられました。
表面の漫画で、事務の移管による二重行政の解消を広島市と広島県が行っていることを書いていますが、やはり範囲が重なる大きな自治体が二つあるという大都市制度は、不安要素が多いように思われます。
一足飛びにはいきませんが、基礎自治体の権限を拡張して一元化する「道州制」を目指していくのが、この不安要素を払しょくする為に必要であると感じます。
広島市議会議員として、2016年も虚心坦懐に市政に臨んで参りたいと思います。