【大森貝塚発見・発掘146周年】献花式と考古学の父モースと縄文講演会

今から146年前の1877(明治10)年9月16日
大森貝塚を発見・調査したアメリカ人動物学者エドワード・シルベスター・モース博士(Dr. Edward Sylverster Morse)が、
日本で最初の鉄道が新橋〜横浜間に開業した4年後の明治9年、横浜から新橋へ、上陸したモース博士が,招かれた東京帝国大学へ向かうために,
汽車で移動中の汽車の車窓から貝層が露出しているのを見つけたのが、“大森貝塚”。

9月16日に日本人スタッフとともにを発掘した事から、日本に初めて、学問としての考古学を紹介しました。

大田区には【大森貝塚貝墟碑】
品川区立大森貝塚遺跡公園の中には【大森貝塚碑】があります。
発掘調査のために降り立った大森駅のホームには
【日本考古学発祥の地】碑が立っており、
本日は「大森貝塚発見・発掘145周年」を記念して献花式が行われ、私も大森貝塚保存会のメンバーとして毎年参加させて頂いております。

今年は、大森貝塚のマップとパンフレットも完成しました✨

新美会長より〉
鉄道が出来て、崖を崩した事で貝塚があらわになった。桜木町から新橋まで、前年に大森駅ができた事で、3000年の歴史を経て
時空の縁でお集まり頂いた。

146周年 東大の学生だった 佐々木忠次郎、
9:48分、146年前のさっき、ツルハシとシャベルも使わずに、手で発掘した。

この地に、3000年前から人が住んでいた。大事な場所

【 歴史は未来の窓である 】

歴史を見ることによって、未来が見える。
と云う言葉が心に刻まれました。

1万3000年前の縄文時代の生業
1万年続いた縄文時代は、環境との調和がはかられた時代として注目をされています。

自然環境に手を加える事なく、自然の一部として生きた縄文の祖先
人が生きる上で、何が1番大切か、現代人に訴えかける悠久のロマン 古代からのメッセージ

気候危機により、自然災害が甚大化する現代に
問いかける 自然と共に生きると云う事

自分が食べた【貝】がらすら慈しんで、埋める事で再生すると考えた、命への敬意を示した縄文人

一方で 現代の私たちはどうだろう?

高レベル放射性廃棄物を深く地中に埋め、1万年後の後世の人々が掘り出したら?
火焔式土器の紋様を読み解くこともできないのに、
後世に核のゴミを残す事の愚かさ。

文明とは、人が生きる上で大切なメッセージを現代人に伝えている気がします。

午後には、「文化遺産としての大森貝塚の価値と文化観光」をテーマに講演会も開催されます。

146年間、地域の手で守り受け継がれてきた保存活動に敬意と感謝を込めて、次の世代に伝えていきたいです。