東京都都議会議員補欠選挙に無所属で立候補する決意を固め、5月15日都庁記者クラブにて記者会見を行わせて頂きました。
区長選後、本日までの間、多くの方からご意見を伺い、悩みに悩み悩み抜きましたが、喫緊の課題を放置する事は出来ないと決断をいたしました。

「東京都議会議員補欠選挙への立候補の決意」

 私、もり愛は、5月26日告示、6月4日投票の大田区・東京都議会議員補欠選挙に、無所属で立候補することといたしました。
 
 私は、大田区議を経て都議になり、先般の大田区長選に全てをかけて臨みました。区議、都議、そして区長選挙のいずれの選挙においても、大田区をより良くするために戦ってきました。私の政治の原点は大田区にあります。
 
 4月23日投票の大田区長選挙では、9万3847票という大きなご期待をいただきましたが、残念ながら、当選には届きませんでした。今後の活動をどうするかについて、支援者の方々のご意見も聞きながら悩み、悩み、悩みぬきました。
 けれども、大田区や東京都が抱えている問題は、待ったなしであり、大田区を良くするために今できる最善の道は、再び都議になって、大田区民の皆様の声を都政に届けることだと決意をいたしました。
 
私が今やらねばならない喫緊の課題が3つあります。
1つ目は新空港線蒲蒲線、英語スピーキングテスト、そして神宮外苑再開発の問題です。 

 この3つの問題を、私は何としても放置する事は出来ない、2年後の都議選を目指すのか、4年後の区長選を再び目指してはどうか、多くのご意見を頂き、批判も覚悟しております。
本当に悩みに悩み悩み抜きました。けれどもお寄せ頂いた大きなご期待、お寄せ頂いた声をこのまま放棄する事は出来ないと決意をいたしました。

第一に、東急蒲田駅と京急蒲田駅を結ぶ、「蒲蒲線」の問題があります。

1360億円を投じながら、第一期工事では羽田空港までつながりません。更に線路幅が異なる為、今の技術では乗り入れができません。区民の皆様が払った税金でつくる蒲蒲線が、区民の暮らしに生きるものにならない。
私は少子対策、医療・介護・教育などの喫緊の課題があるにも関わらず、なぜ今、蒲蒲線なのか、私は、東京都の中で、見直しを訴えていきたいと考えています。
 
第二は、大田区の公立中学校の生徒が受けさせられる「中学校英語スピーキングテスト」の問題です。

私は、一貫して、東京都教育委員会が、区市町村教育委員会の協力を得て行うという建前の「中学校英語スピーキングテスト」に反対してきました。ベネッセという特定の教育産業と連携して試験を実施して生徒のビッグデータを一企業に独占させ、都立高校入試に使うことが不公正で不平等だからです。

そして、何よりも、「話す技能」では、コミュニケーション能力を養うことが大切であるにもかかわらず、また、世界では様々な英語が話されているにも関わらず、発音やイントネーションなどを採点して話す意欲を委縮させるからです。
私は、子どもたちの「生きる力」、「個性を引き出す」教育を進めたいと考えています。これまでの画一的、点数重視の鋳型(いがた)に子どもたちをはめ込むような、英語スピーキングテストを定着させるわけにはいきません。
 
 第三に、明治神宮再開発の問題です。
 既に工事が始まっています。今、見直しをしなければ、先人たちが創り、育ててきた、大田区民を含む都民の財産が失われてしまいます。
私は、明治神宮外苑の再開発は、利益重視のイベント施設や会員制スポーツ施設を創る「これまでの再開発」と一線を画すべきだと考えています。人口減少社会の中で、「次の100年」に向けての神宮外苑再開発の姿は、「奉賛会」の方々の意思を受け継ぎ、都民の誰でもが歩いて楽しめる空間、大都市の中で木漏れ日と清らかな空気を満喫できる空間や、スポーツクラスターも広く都民に解放された場を作るなど、「都民のための再開発」とすべきです。

ところが、事業者は、イベント施設や、野球場付きホテル、都民を排除した会員制テニスコートを創り、緑を壊したうえで、「次の100年に向けて、市民からの献木の募集や苗木の植樹を2023年秋に始める方針」を示しています。これは、明治神宮外苑をお創りになった「明治神宮奉賛会」の方々の思いとは、まったく異なります。まさに、国際的に「グリーンウオッシュ」と批判されている「環境に配慮するふり」そのものです。

東京都は、神宮外苑再開発は事業者の責任で行うものだとして、責任を転嫁しています。しかし、神宮外苑再開発は、当初からの東京都の構想であり、都主導の再開発であることは疑いありません。
そもそも、ラグビー場と野球場を入れ替える構想は、2012年4月に「国立競技場の建替え、神宮外苑の再整備」について都市整備局が知事に説明し、5月15日に佐藤副知事、安井技監が森喜朗氏に説明した時からの構想です。都の構想に明治神宮などの地権者を巻き込んでいったものが明治神宮外苑再開発であり、私は都が責任をも持って見直すべきだと考えます。
 
私は、今回、無所属で立候補いたします。
私は、少子化対策、医療、介護、教育などの喫緊の課題があるにも関わらず、なぜ今蒲蒲線なのか、英語スピーキングテストなのか、神宮外苑再開発なのか、私は東京都の中で見直しを強く求めて参ります。