12月28日都議会庁舎の仕事納め【神宮外苑における銀杏並木の万全な保全と再開発事業に関する要望】を意見交換
 
 12月28日は、都庁の仕事納め。都議会議員の仕事は年末年始も基本休みはありませんが、
 12月26日の環境アセス審議会において、一部のマスコミ報道では、26日の報告を持って、着工にあたる調査書の(案)がとれ、実質再開発にGOが示されたのではないかー。年末年始のどさくさに紛れて工事着工が強行されるのではないか
との懸念の声が聞かれた事を受けて、環境局の担当者に事実確認をさせて頂きました。

まず、今後、1月上旬に事業者が都に環境影響評価書を提出予定で、
それを提出する前の年末年始に事業を実施することは不可能とのことを確認させて頂き安心しました。
 
そして、12月26日の環境アセス審議会は、答申がどの様に調査書に盛り込まれたのかを確認する非常に重要な審議であるにも関わらず、
開催について、都議会と都民に十分な周知が行き届いておらず、今後の丁寧な情報共有を求めました。

12月15日に閉会した東京都議会第4回定例会では、全会派一致で「神宮のいちょう並木の確実な保全を求める陳情」が採択をされました。
 
神宮外苑地区市街地再開発事業に対して、多くの樹木が伐採される計画となっており、
10万件の署名が寄せられ、地域住民のみならず、全国からも保全を求める多くの声が上がっており、神宮外苑は、単に明治神宮の土地ではなく、
全国からの献木が集められ未来永劫守って欲しいとの思いが託された、都市に残された豊かな緑であり、歴史的に重要な史跡です。

8月の東京都環境影響評価審議会では、着工し取り返しがつかない不可逆的な影響が出る可能性があるという懸念が専門家からも寄せられ、
事後調査報告書が出る前、着工される前に、今懸念されている項目についてすべて調査を行うべきであり、その内容について審議会が関わる必要性が求められ
74条の2に基づいて審議会が関わる機会と、条例上90条では「報告の聴取等」を知事が求める事が出来るとされております。

12月26日環境影響評価審議会では、根系調査については、本来評価書策定前の調査として反映すべきものを、来年に持ち越し、再度審議する事となりました。

「銀杏が既に老齢であり、このままでは枯死する」懸念等、
野球場で出来る日陰や照明による影響についても、出された助言や懸念に対して、具体的な維持保全の計画が出されていない段階での着工は、到底認められるものではありません。

港区・新宿区でも名勝指定に向けた動きがあり、国でも超党派の議連が立ち上がり「樹木の大量伐採や銀杏並木の枯死、高層ビルによる景観の破壊」について見直す決議が都に提出をされている事を重く受け止めねばなりません。

この事から、根系調査の手法についても懸念がある事から、根系調査については、イコモスなど外部専門家を交え透明性を担保する事が望ましいと考えます。

また、調査結果については、改めて審議会にて報告し、引き続き環境影響評価審議会が関与しながら、都市計画の手続きを丁寧に進める事。

都民の理解が得られるよう、引き続き、都議会、都民に対して丁寧な情報共有を行う事を、
環境影響評価審議会の担当者に改めて要望し確認をさせて頂きました。

神宮外苑の銀杏並木の万全な保全と、豊かな自然環境と生態系の適正な環境配慮がなされるよう、
着実に進めて頂く事を求め、今後も取り組んで参ります。

年末年始の支援拡充についても、12月29、30日の臨時相談窓口の拡充を行いました。
都民の皆さまが、暖かく年を越す事ができる様願っております。

今年も1年ありがとうございました。
誰1人取り残さない東京都の実現を目指して引き続き取り組んで参ります!