【英語スピーキングテストがなぜ問題なのか】多くの方に知って頂きたい問題点

 これまで、私も文教委員会のメンバーとして、英語スピーキングテストの実施に向けた説明を受けたうえで、国際都市東京として、何に力点を置いて、子ども達の教育を推進するか、
TGG東京グローバルゲートウェイにも視察に伺い、子ども達が、生きた英語を学ぶ機会を拡充するよう、我が会派からも推進して参りました。
その上で、英語スピーキングテストの実施については、これまで日本の英語教育を受けても、
「話せない」と云う長年の課題に「話せる英語力を育む」という視点から、
アチーブメントテストとしての、英語スピーキングテストの導入に賛成をして参りました。

また、東京都教育委員会からも、10年間の準備と検討を重ねて来たという説明のもとで、第1回定例会、第2回定例会においても、都教育委員会の決定に賛成してきた立場です。

一方で、本実施の、申し込みがもうすぐ始まるという段階において、6月の直前になっても、地元大田区の保護者の皆様からも、多くの不安の声が寄せられ、保護者の皆様、教育現場の皆様とも意見交換をさせて頂きました。

昨年はコロナ禍で、1年の延期となり、今年、
本実施の段階において、
未だに、多くの課題がある事は問題です。

アチーブメントテストと、受験は、本質が全く異なります。
「先ずは初年度なので、先ずは初めて見て、走りながら改善すればよい」という考えでは、
受験においては、「初年度の実施は失敗だった」では済まない、進学先を左右してしまう大変大きなもので、今、山積している懸念点・問題点を改善しなければ、今年度受験としては実施できないと考えます。

第一に重要なのは、入試は公正なものでならねばならない点
不受験者に加点を付ける事が、受験生全体に影響を与えてしまう点は、都立高校の入試制度の公平性と信頼を壊す重大な制度欠陥です。
「不受験者の取り扱い」について、情報開示請求を行った保護者の方への、東京都教育委員会の回答が、
「非開示」となっており、その理由が、不受験者の扱いについて「東京都中学校英語スピーキングテスト(ESAT-J)結果の活用について」を作成するにあたり、参考にした資料は無く、専門家への意見聴取および実施事業者とのやり取りを行っていない」との回答があり、
不受験者の仮想点は、「学力試験との相関関係が無い」との答弁があった事から、
専門家の意見や、事業者、参考資料もなく、学力試験との相関関係も合理的な理由もない仮想点を付ける事で、学力試験の点数が、大きく歪められてしまいます。

特に、当落線上のボーダーラインにいるお子さんにとっては、1点の差が大きく影響するにも関わらず、
4点刻みのランクに分け、更に、20点、16点、と加点を加える、
素点に2度も手を加える事は、入試の点数を大きく歪める行為であり、あってはならない事であると考えます。

こういった点については、第一回、第2回定例会では示されていなかった重大な課題であり、この点において、改善が図られるべきだと考えます。


開催時期の問題
アチーブメントテストとして、子ども達の英語を話す力の、授業の到達度を図り、
「授業改善に活かします」という、4月のチラシの内容とは大きく異なる。

中学校3年生は、年内に志望校がほぼ固まるが、
授業改善に活かすには、実施時期に無理があると感じます。
そもそも論として、「アチーブメントテスト」なのか、「受験」なのか、不明確である点が、
現場の混乱を生じさせていると考えます。

教育現場からも1月中旬に返却され、その点数如何で志望校の変更を余儀なくされる様な事態は、
子ども達に大きな不安と現場に混乱をもたらす事は目に見えています。

⇨ アチーブメントテストであるとの点から、児童生徒の英語スピーキング力の習熟度について、しっかりと、結果のフィードバックがなされるよう、求めます。
(都立高校での授業にどの様に生かされるのか)

都立日比谷高校等の進学校では、22%が、小中一貫校、私立、国立等の、
都内公立中学校以外からの受験生ですが、先日の保護者の皆様との懇談会の席でも、
私学の生徒には、「受験対象者外」との認識がありました。
都立高校を受験する、全ての生徒が、試験を受けられる体制を取るべきだと考えます。

⇨ 問題提起をしたことで、これまで対象外であった私立・国立等の都内の公立中学校以外の受験生についても、受験が可能になりました。
一方で、都内公立中学生については、正当な理由なく受けない事が許されない【義務】で「0点」あるのに対し、私立・国立等の受験生は不受験となっても【不受験者の救済措置】として仮想点が付くという、まさに不公平が生じる事となります。

7月7日から9月6日までの申込期限でしたが、保護者の皆様から、
申し込みのHPが、ベネッセのサイトであったことから、驚きの声が上がっております。
ベネッセのでは、過去にも個人情報流出の経緯があり、民間企業のHPに我が子の顔写真と個人情報を入力する事に躊躇する事は、想像に難しくありません。
東京都が責任をもって個人情報の管理を行い、決して2次利用が無いよう、厳しく罰則規定も設けて、入力HPは「東京都教育庁」が管理を行うべきであると強く改善を求めました。
⇨ 個人情報は、4年は削除されないとの事。

また、受験に採用される試験をつくるベネッセが、対策講座を行う事があってはならないものですが、
既にベネッセ系の学習塾である東京個別指導学院では【スピーキングテスト対策講座】が大々的に生徒募集が行われており、
まさに利益相反であり、東京都教育委員会が「認めない」と答弁した事が既に横行しているのは問題です。



⑤選定過程の不透明さ
東京都教育教育委員の新井紀子さんの一般社団法人にはベネッセが入っています。

東京英語教育戦略会議の発足当時のメンバーには文科省視学官太田光春氏、ベネッセの新井健一氏が入っています。

ベネッセが選定過程に携わり、ベネッセが5億円で受注し、そしてその対策講座として塾のビジネスに繋がっている。
1企業と東京都教育委員会の癒着の問題。

 昨今の五輪における贈収賄もあり、民間企業と行政の関係について、大変厳しい目が向けられております。
 監査を行った清水都議からも指摘があったように、東京都教育庁からベネッセに対しての天下りは、厳格に禁止し、東京都として中長期にわたり、チェックを行うよう、求めます。

そして、9月30日の文教委員会の質疑では、他党の委員より「既に多くの生徒がお金と時間をかけて
英語スピーキングテストの準備に取り組んでおり、中止となれば訴訟になる恐れがある」との質疑がありましたが、
【お金と時間】多くの塾がEsatJ対策講座を実施して、大きな市場となっていますが、
そのお金をかけたくても掛けられない生徒もいる中で、教育の経済格差を助長する事は遺憾です。

【旭川学力テスト事件】では、文部科学省が、学力テストを強制する事に対して、最高裁判決で
「国家による教育への不当な介入」であるとの判決が出ており、
英語スピーキングテストの実施は、その点においても、違法性が高いと考えます。

これらの問題点の改善が無ければ、今年度実施する事は出来ない事から、これまでも会派と東京都教育委員会に対して改善を求めてまいりました。

都民ファーストの会こそが、古い議会を新しく、
情報公開を一丁目一番地に掲げる都政を、
都民の声・不安に寄り添い、都民と共に進めるべく

行政から出されている議案に、行政に書いてもらった質問を朗読しているだけのパフォーマンスの議会ならば、議員は要らない。

誰のために、何のために、議会にいるのか。
会派の為でも企業利益の為でも無い、都民に寄り添う、真の都民ファーストの都政・会派であって欲しいです。

本日は都議会本会議最終日。
引き続き、都民の想いに寄り添う都民ファーストの都政を求めて参ります❗️



ぜひ、多くの方にも、英語スピーキングテストについて知って頂き、賛同して頂きたいと呼びかけました。
オンライン署名を行なっています❗️
ぜひご賛同・ご協力よろしくお願いします!

〈反対の署名運動も〉都立高入試に導入「英語スピーキングテスト」に“英語教育の専門家”東大教授が指摘する問題点(文春オンライン)
#Yahooニュース
https://news.yahoo.co.jp/articles/e47b977f89fc97c626cfc2b37e17780717948625


ESAT-J 不受験者の仮結果推定の問題点

|tmrowing @tmrowing #note https://note.com/tmrowing/n/n25c1d3e9f8b2