オミクロン株の感染拡大が懸念される中、
東京都は、在日米軍基地における「オミクロン株」の感染拡大防止に関する要望を提出致しました。
先の国・厚労省との意見交換の場においても、
都民ファーストの会は一貫して水際対策の強化を求めて知事にも緊急要望を行ってい参りました。12月28日、小池都知事は改めて国・関係機関に対し改めて要望書を提出致しました。      
             令和3年12月28日
外務大臣 林芳正殿
厚生労働大臣
後藤 茂之殿
防衛大臣 岸信夫殿
在日米軍兼第5空軍司令部司令官
リッキー N.ラップ 中将殿

          東京都知事
                小池 百合子

          
  「在日米軍基地における「オミクロン株」の感染拡大防止に関する要望」
   
 世界各地で新たな変異株であるオミクロン株が広がり、大きな脅威となっている。
 都内においても、12月24日に、海外渡航履歴と関連が無く、接触経路不明であ り、市中での感染が疑われる事例が発生している。
 いま、オミクロン株の感染拡大を防ぐためには、水際対策を徹底することが必要で あり、都では国と連携して積極的疫学調査を幅広に実施するほか、濃厚接触者の宿泊 療養施設への入所や健康観察を徹底するなど、封じ込めに全力を挙げているところで ある。
 こうした中、沖縄県の在日米軍基地において大規模な感染が明らかとなり、他の米 軍基地でも感染が確認されている。感染力が強いと言われるオミクロン株の感染拡大 を防止する観点から、横田基地をはじめとする在日米軍基地を有する都としても、基 地周辺住民への感染拡大を懸念している。

 オミクロン株の国内流入・感染拡大を抑え込むには、国内空港や港湾施設における 水際対策だけでなく、在日米軍においても地元自治体と連携しながら、基地に直接入 国する軍人、軍属などへの取組を徹底していく必要がある。
 そこで、下記の事項に関し速やかに実施するよう要望する。

           記
(1)在日米軍基地に向けて米国を出発する際及び基地到着の際には、新型コロナウ イルス感染症の検査実施を徹底すること。

(2)海外の調査では、オミクロン株の高い感染力や再感染のリスクが示唆されてい ることを踏まえ、感染者や濃厚接触者の隔離、濃厚接触者に対する健康観察、 入国者の移動制限、米軍関係者に対する指導、地元保健所と米国基地の医療機 関との情報交換など、感染防止について迅速かつ万全な措置を講じること。

(3)米軍基地には、多くの駐留軍等労働者が通勤しており、基地の内外を移動して いる。軍人、軍属及びその家族はもとより、これら労働者や、基地に出入りす る契約業者等の感染防止にも万全を期すこと。

(4)地元自治体が、より幅広い疫学調査を実施するため、発生状況、感染者や濃厚 接触者の行動履歴、米軍が講じている行動制限や隔離等の措置状況等に関して、 必要かつ詳細な情報提供を行うこと。

(5)(1)~(4)の実施徹底のため、米軍において、早期にゲノム解析を実施し、 オミクロン株を早期に特定すること。なお、米軍において、実施が困難な場合 は、都に検体を持ち込み、都独自の変異株PCR検査やゲノム解析により、オ ミクロン株を早期に特定すること。

                    以上