都立病院にコロナ後遺症相談窓口設置
東京都モニタリング会議 
都内でも変異株拡大に危機感

 昨日の東京都の新規陽性者数は729人と、2か月半ぶりに700名を超え、東京都新型コロナウィルス感染症モニタリング会議では、都内においてもN501Y変異ウイルスの爆発的な拡大に警戒を訴えています。

 東京都が15日に発表した新規感染者は729人。
 直近7日間の平均でみた新規感染者の数も523人で、先週からおよそ22パーセント増加。
 年代別では20代が203人、30代が145人、40代が122人と若い世代が全体の6割以上を占め、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者は83人となっていますが、
 一方で、入院患者の7割が高齢者となっており、
東京都内でも、4月12日の週より、高齢者へのワクチン接種がスタートしましたが、大田区にはわずか2箱。1人に2回接種する場合、1000回分にも及びません。
世田谷・八王子では一般接種を始めましたが、
大田区では、先ずは重篤化リスクの高い高齢者のクラスターを防ぐ事を優先とし、高齢者施設からの接種となります。

また、若い世代でも、後遺症に悩む声が聞かれ、
コロナに罹患以来、退院後も、突発的に激しい頭痛に襲われ仕事もままならない事があると伺いました。
 
治療や療養後も、呼吸の苦しさや、嗅覚・味覚の異常などの症状に悩む方への、受診や医療に対する相談に応じる「コロナ後遺症相談窓口」を都立病院に設置しています。

都立大塚病院・都立駒込病院・都立多摩総合医療センターに加え、都立墨東病院でも後遺症相談窓口が設置されました。
予約制となりますので、ぜひお電話でご予約の上ご利用下さい。


 昨日のモニタリング会議では、東京でもN501Y変異ウイルスが急拡大しており、最大限の警戒が必要との専門家からの指摘があり、
 
国立国際医療研究センター 大曲貴夫医師〉
従来株から変異株(ウイルス)で流行の主体が短期間でうつる可能性もあり、爆発的な感染拡大の厳重な警戒が必要。

東京iCDC専門家ボード 賀来満夫座長〉
変異株陽性例では全体的に10代や20代といった若年層の占める割合が高いとの報告を受けています。行動が活発な若年層を中心に市中感染の広がりに最大限警戒する必要がある。
 
との見解が示され、
【N501Y変異ウイルスは感染力が強く、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す「実効再生産数」が従来のものよりも1.43倍から1.9倍高い】
ことから、他人との接触を30パーセント減らしても感染が拡大するとしています。
 
 小池知事は、感染拡大を食い止めるため徹底した「人の流れの抑制」を訴えました。
 
小池都知事〉通勤を含めまして都外にお住まいの方、エッセンシャルワーカー以外の方はですね、可能なかぎり東京へは来ないでいただきたい 。そして事業者の皆さんにはその分とことんテレワークをお願いをしたい。そしてオンラインでの会議で、出張を控えてもらうようなことで、人流の徹底的な抑制をこの際お願いを申し上げます。