東京都知事 小池 百合子 様 令和3年2月5日
デジタルデバイドの解消に関する要望書
都民ファーストの会東京都議団
デジタル推進プロジェクトチーム
社会全体のデジタル化の推進にあたっては、情報通信技術を利用できる者と利用 できない者との間に生じる格差、いわゆる「デジタルデバイド」の解消が不可欠で す。総務省の通信利用動向調査によると、高齢者のうち 4 人に 1 人が 1 年間に 1 度 もインターネットを利用したことがない状況にあり、デジタルデバイドによる孤立 も懸念されます。また、デジタルデバイドには、年齢以外にも年収やスペシャルニ ーズなど様々な要因が存在します。
そこで、私たち都民ファーストの会東京都議団 デジタル推進プロジェクトチーム は、デジタルデバイドの解消に向けて、以下の対策について検討・実行していただ けるよう要望します。
記
1 デジタルデバイド解消に向けては、総務省の通信利用動向調査に加えて、高齢世代へのグループインタビューを実施するなど、まずデジタルデバイドの実態を詳細に調査されたい。
2 電子国家の黎明期に、大学生がバスで国内の高齢者施設を訪問して出張授業を行ったエストニアの事例などを踏まえて、アウトリーチ型の支援について検討されたい。
3 日常生活に欠かせないデジタルサービスの存在によって、多くの市民がデジタル機器を利用するようになった中国の事例などを踏まえて、例えばシルバーパスのデジタル化など、都民にとって利用頻度の高い行政サービスのデジタル化に取り組まれたい。
4 自治会員同士の相互的なデジタルスキル向上のサポートに加えて、迅速な情
報提供や負担軽減にも寄与するため、都として自治会の回覧板のデジタル化を推進されたい。
5 公立図書館において無料でインターネット利用が可能となる環境整備を行うなど、若者やスペシャルニーズのある方々に対する施策についても検討されたい。
6 あらゆる都民が利用しやすいように、都の保有するウェブサイトやアプリケ ーションの UI(ユーザーインターフェイス)・UX(ユーザーエクスペリエンス)を 見直すなど、都の IT サービス設計に関する統一的指針を策定されたい。
合わせ て、都としてアクセシビリティの専門家を登用することを検討されたい。
以上