多胎児育児サポートについて~コロナ禍で浮上した課題勉強会】双子ママの悲願実現❗️
都バス二人乗りベビーカーを折りたたまずに乗車可能に!

昨年9月に双子のママたちの「双子ベビーカーでバスに乗る事が出来ない」という都議会への涙の訴えを伺い、我が会派でも多胎児支援の充実に向けて東京都に働きかけを行い1年。
双子ママ達の悲願が実現しました!
先日の小池都知事会見の中で、「二人乗りベビーカーを折りたたまず都営バスに乗車。(一部の路線で)9月14日からスタートする」と発表がありました。




ママ達の切実な訴えが、都議会を動かし、東京都を動かしたのです!


今朝は出産議員ネットワーク・子育て議員連盟合同勉強会に参加。


多胎児のサポートを考える会代表の市倉加寿代さんより、コロナ禍で求められる多胎児支援の必要性について「多胎児家庭のアンケート」結果による、多胎児家庭の切実な声を伺いながら、オンラインで全国の地方議員のメンバーと課題と、全国の取組を共有し、求められる支援について課題を深めました。



 様々な子育て支援の制度が単胎児向けとなって居る一方で、厚労省の人口動向統計によると1980年の1.2%から2018年は2.0%と、出生数に占める多胎児の割合はこの40年で約2倍に増加しています。
一方で、多くの行政では子育て支援は申請方式ですが、多胎児家庭は、そもそも声も上げられない。二人の新生児を抱えての外出が困難な中、
「行政の窓口に申請に行く事が出来ない。外出を前提とするサービス登録は無理!窓口までいけません!!!」という現場の声を伺いました。


「予算をつけて制度が終わり」ではなく、その制度が当事者の手元にきちんと届くかが重要。
コロナ禍においては、オンラインも活用しながら、産前からの多胎児子育ての情報提供、当事者交流会の開催、保健士への多胎児子育ての研修など、必要な支援について伺いました。

都道府県で予算と制度をつけても、各自治体で制度化されなければ、必要なママパパに届きません。

東京都では審議会なども、すでにオンライン化が進んでおり、私も都議会で地域の孤立を防ぐための、自治会町会のオンライン化についても訴え、予算がついています。
産前の情報提供、産前のママパパ教室についても、オンラインの活用が進むよう、区にも働きかけたいです❗️


以下、本日の合同勉強会メモ〉
【多胎児家庭のアンケート】
多胎児育児中に「辛い」と感じた場面
・外出・移動が困難「89.1%」とにかく外出が大変、
・自身の睡眠不足・体調不良「77.3%」
・自分の時間が取れない
・大変さが周囲に理解されない「49.4%」
友人・親に大変さを理解してもらえない。
「いっぺんに子育てが終わっていいね」何気ない言葉に傷つく。

〇バス
二人乗りベビーカーの乗車拒否
〇電車 ・目的地がエレベーターがない駅だった。駅から出られずに帰宅した。
(中野駅も当分先まで設置の目的が無い)
・横型ベビーカー

〇タクシー 0歳児ふたりを抱えてチャイルドシートのないタクシー乗車は危険
⇨ 東京都ではコロナ禍でママパパ応援事業としてタクシー券を支給

どの様なサポートが求められているか
・家事育児の人手 68% 行政のサポート 家事育児支援
・金銭的援助   57% ベビーシッターをお願いするにも高額
いっぺんに出ていく事の負担
・子どもを預ける場所 52% 保育園の兄弟加算が無い、一時預かりでも2人の枠が取れない。双子デーを作って頂くなど、預かってもらいやすい体制整備
・同じ立場の人との交流 43%

双子の交流会はあるが、外出だけでも大変なのに、子育て支援センターに集まる事も大変。オンライン型の交流会

気持ちがふさぎ込んだり、落ち込んだり、子どもに対してネガティブな感情を持ったころはあるか?あったか?YES→93.2%
追い詰められて、つい最近も、泣き止まない小さく生まれた子どもを布団で包んで窒息死させてもらった事件があったばかり。

〇 「助けを求めてくることを待たないでください!窓口に相談に行く事が出来ない」



多胎児家庭の虐待リスクは2.5%~4倍


①必要な情報が届いていない問題
・産前:単体児向けの情報しか与えられないので、当事者は産後の生活のイメージがつかまないままに壮絶な生活に突入してしまう
・産後:壮絶な生活の中で調べる余裕もない状況に陥ってしまう。
健康な子どもが2人だけのイメージでうまれると、2000g前後の双子が殆ど、


母子手帳を2冊配る状況で、行政も多胎児である事が分かるはず、
行政が妊娠を把握した段階で、多胎児向け団体や支援と繋がる
②外出困難問題
・準備の工数がかかる
・交通機関が使いにくい
◎タクシーチケットを配布
・バスの乗車ルールを改善(ベビーカーを畳まずに乗れるようにする)

③保育園・一時保育入れない問題
保育園の加点条件に、「多胎児加算」

④既存制度が単体児向けに設計されている
・妊婦検診が通常回数チケットでは絶対にまかなえない
・乳幼児全戸訪問事業で、来る保健士が多胎育児に詳しくない
「大変なのは今だけだからね」といわれて傷ついた。
・ファミサポ登録会・事前面談にそもそもいけない
・家事育児支援サービスの対象期間が短すぎる
◎既存事業を多胎児家庭向けに回数を増やしたり期間を延ばす等アップデート
◎申請・登録作業を訪問型で実施して欲しい



2、コロナ禍で見えた課題
・やはり世の中は「単胎児」をメインに考えている
→ おむつ・ミルクは「1家庭1つ迄」
→ 行事参加などが「1家庭親1人までルール」
・イベント・外出が中止となる事も多く、そこを精神的支えにしていた家庭のダメージが大きい
・ただでさえ少ない「行きやすいスポット」が閉められたことでより引きこもりがちに
・「実家のヘルプ」が頼めない
悪い事だけでは無かった!
・オンライン交流会を実施:オンライン×多胎児の相性の良さに気づき、
自主サークルの多くがオンラインに切り替え交流している

→ 行政はオンライン開催が苦手
案内だけでも対象過程に送ってあげる等、工夫が出来るのでは?
自主サークルの取り組みを広報する事も必要
・出かけた先で泣いちゃった問題があっても、ミュートにすれば大丈夫

・日中は多くの過程でワンオペ育児
コロナ禍のなかで、旦那さんもテレワーク勤務となり、
旦那さんも日中の大変さをわかってもらえた。
・ワンオペの大変さを相互理解できた。

3、多胎児家庭を支援する制度
国と都の新制度

国】
・多胎ピアサポート事業(新規)
・多胎妊産婦サポーター事業(新規)
・一時預かりの多胎児特別支援課さん(拡充)
一時預かり所において多胎児を預かる場合に、事業者加算
事業者が「多胎児特別枠」をつくりやすくなる

・ファミサポの事前打ち合わせの際に訪問型で行った際の経費補助

東京都の新設制度】
◎ベビーシッター利用支援事業の拡充!
・もともと待機児童対策目的であった蒸気事業を『一時預かりもOK』に拡充!
(利用料から東京都の負担金2500円を引いたものを利用者が払う)
・既に上記制度を導入済みの区(大田区も!)


◎東京ママパパ応援事業(旧ゆりかご東京事業がアップデートされました!)
①移動支援:
母子保健事業編おタクシー経費を年24000円



4、全国導入事例
〇 天童市エンゼルサポート:ホームヘルパー派遣 3歳まで利用できることがとても良い
〇 台東区 タクシー
〇 愛知県大府市
①一時預かり・家事援助・外出支援
②移動支援:市契約のタクシー事業者で利用できるタクシーチケット(1000円分)
レシートをとっておくようなフローだと、ママたちは申請が大変


☆とにかく、外出を前提とするサービス登録は無理!窓口までいけません!!!

予算をつけて制度が終わり じゃない!!その制度が当事者の手元にきちんと届くかが重要。
制度が出来上がるとき「窓口に申請してください」となりがちな行政

WEB申請か(最低でも郵送可)にする必要。
二人の新生児を抱えて、申請書に子どもの名前を何枚も書くだけでも大変な作業であることを理解して、オンライン申請を進めていく必要があります。

平井さん 多胎児育児当事者として〉
経験者の方の声を聞く機会がもっとあったらいい。
産後一か月、寝る時間も無く、自分がトイレに行く時間もない。
一か月検診の保健士さんが、多胎児育児にとても詳しい方が来てくれたことで助けられた。
助産師さんに、多胎児育児の知識を持っていただきたい。知識の共有から必要。
行政の方が分かって居ない事が、孤立を深める。

市倉さん〉八王子市では、職員さん向けの多胎児育児の理解を深める研修が行われた。

中村のりさんも当事者パパ〉多子で多胎。4歳、2歳の双子、3ヶ月
8万人の人口の中で全体のかずが少ない。小さいながらも、多胎児の当事者サークルを立ち上げた。

市倉さん〉昨年の夏ころから、多胎児支援が国・都でも行政でも盛り上がって居て
けれど、逆に当事者だから議会で発言しづらい事もあり得る。

JANBA 日本で一番大きい多胎児当事者団体。仕事でフローレンスで働いているので、政治家の皆さんに知ってもらえた事で、大きく支援が前に進んだ。

〇多胎児支援が出来る保育士さん
100分の1しか双子を生まない。
ピアサポートとして活動は、当事者だけではない。
大変さを理解してサポートが出来れば、必ずしも当事者でなくてもいい。

海外で双子の乗車拒否なんて聞いたことが無い。そもそも、双子支援ではなく、子育て支援そのものへの、社会的な理解の違い。

双子の大変さは、2倍じゃない、二乗

札幌市議会の篠田江里子市議〉
漠然とした答えしか返ってこない。国の支援策が発表されても、
妊娠をした際に、保健士さんが家庭訪問をするが、産前産後と一貫した寄り添い、

大島さん〉
市倉さん〉友人の双子のご家庭の壮絶さを目前に、こんなに大変なんだ!
ぎゃあぎゃあ泣きながらお風呂に入れて、家の中は本当に戦争の様な状況だった。
ちょっと、困っている時に声をかけて欲しい。

保健士さん専門職としてのプライド、一方で、多胎児家庭へのケア
産後ドゥーラさんの様に、気持ちに寄り添う事が求められる。
助産師さん達に、マイノリティの事も知って頂きたいという事

市の多胎児向けチラシが、
「声を上げて!」
「夫婦で頑張って!」
「みんなの手を上げて!」というチラシを見ると絶望しかない。

行政は何歳まで?移動困難を極めるのが3歳。
双子と年子の違いは、小さく生まれる事

小さく生まれた事で一人NICUに入って、もう一人には母乳を届けなければならない。

産前に、いろいろ頼る先が分かって居たら、
頼る事が当たり前だという事を伝えて欲しい。
タクシーチケットだったら使ってもらいやすい。
要支援家庭に対して、物品を配れる制度が国にある。
アウトリーチで、家まで届けて、つながりを持つことが必用。

行政へのオンライン活用を求めても、ウェブ会議

パパママ教室のオンライン教室
録画したものを配信するだけならいいが、という行政の対応
配信されているものを見たいのではない。
困っている事を吐き出す場も欲しい。

外とのつながりを、命綱として求めているご家庭もある。
孤立を深めない為にも、オンラインで行政と繋がる機会が求められる。

永野代表〉オンライン活用は、子育て家庭にとても必要。
情報提供は、少しづつ進みつつある。
グラファー、申請の手前まで

多胎児の数は、40年1.2%から2%と2倍近くに増えている。

東京都助産師会も、無料オンライン相談など、とても好評。
9月7日締め切りで、男女共同参画の意見締め切り