【環境建設委員会 神田川・環七地下貯水池視察】激甚化する豪雨から都民の命と暮らしを守る!都の河川整備・治水事業の現場を見て参りました。
年間6000人を超える見学者が来る巨大な地下貯水池は、圧巻の大きさでした!
環七の地下にトンネル状の巨大な貯水池が整備され、川から洪水をとりいれ、トンネルの奥深く導く善福寺川取水施設。
海外からも視察があり、天皇陛下のご視察や、小池都知事もトンネル内でロケが行われたこともある、世界に誇る東京都の治水事業の技術力。
こうした河川事業により、かつて深刻な水害に見舞われていた地域が、先の台風19号による豪雨時においても、街を守る事が出来たのだと予防保全型管理の大切さを実感します。
調節池は、下流しか救えない事も事実はあるが、総雨量は多かったが、ピークの雨量も大きく左右する。
「2020年に向けた実行プラン」における河川事業の概要。
安全安心なセーフシティの実現に向け、東部低地帯の耐震・耐水対策や中小河川の豪雨対策、総合的な土砂災害対策等の事業を推進。
都市化の推進により、豪雨時には短時間に都市部へ流れてくるようになった。
1時間に50m計画にこれまで取り組んできたが、川幅を広げるためには、用地取得等多く要することから、
◎予防保全型管理の拡大
・分水路・地下貯水池の予防保全型管理の実施。
2019年度 7施設着手
2024年度 15施設着手
区部では時間最大75m、市部では65m対応の整備に向けた取り組みが進められております。
水門・堤防の整備】
想定しうる地震による最大の水位の上昇への対応。
水辺環境の向上に向けても、直立護岸ではなく、周辺のまちづくりと一体となったスーパー堤防の整備も2020年度44地区概成
◎総合的な土砂災害対策
ソフトとハード両面からの整備
総合的な土砂災害対策
・2017年に1万5000箇所の基礎調査を完了し
・土砂災害警戒区域等の指定完了
河川部河川保全課長より〉
台風第19号に伴う護岸被災箇所
4河川 10箇所
来年5月までの復旧を目指し、
総量 300mを超えるような雨の中、
③秋川ー150mに渡り堤防が決壊した。
現在は、4mの仮堤防
崩れた川の流れを切り替え応急復旧して、本工事に入る。
小規模な損壊も含めると100箇所以上の損壊があった。
今回の台風災害を受けて、これまでの事業の必要性が、改めて確認された。
東部低地帯の高潮対策
伊勢湾台風と同規模のものまで、AP7まで水位が上がった。
荒川は、守られた。内部水門、港湾・自治体とも連携しながら。イワブチの水門
東部低地帯で1番の課題は、地震により堤防の決壊。
平成5年に神田川の水害
中野区弥生町 時間47m。3時間近く川が溢れてしまった。
かつては、毎年のようにあふれていた神田川。
井の頭の池を水源として、隅田川へと流れる。途中、善福寺川・妙正寺川の支流と合流する。
流域面積は105㎢と23区で1番大きな流域を有する。
1940年代には、自然池は42% 市街地58%
現在は、3%(自然公園等)の自然池を残して、全て宅地化された。
都市化の進展により、緑と大地が水を蓄える力が失われ、浸水被害が相次いだ。
近年では平成17年 時間112mの豪雨により、妙正寺川の濁流に街は飲み込まれた。
川底を掘り下げて、流量を増やす護岸整備が行われた。
しかし、川幅を広げるためには、川沿いのお宅から用地を取得せねばならず、中々事業が進まない。
全長4500m
第一期工事は(延長2000km)昭和63年から10年、
第2期工事は(延長2500km)
小学校のプールで1800杯
都内の小学校1400校の水を全部入れても一杯にならない規模。
22年間で43回、大雨により水が入った。
平均 年2回。
54万km3 先の台風19号では、9割まで水が入った。
平成5年の台風被害の際には、3,117棟浸水被害を出したが、台風16号では、同規模の台風で浸水家屋は46棟に激減。
都道の道路の下を、シールドマシンでトンネルを掘り進めていく。
満タンんになった水は、4つのポンプによって、最短48時間で、川に戻す事が出来る。
地下43m、ビル14階に匹敵する地下貯水池は、1年を通じて18度前後と涼しい。
先の台風19号においては、この貯水池の9割まで水が来たとの事で、都民の命と暮らしを水害から守る上で、とても意義のある事業であると実感いたしました。
地元呑川においても、重点整備8河川に選定され、豪雨対策の一層の強化が予定されております。
また、昨日住民説明会が行われた、田園調布4・5丁目浸水被害に対しても、根本的な人力によらない排水ポンプの整備が求められます。
多摩川は国・内水氾濫は下水道局・河川整備は建設局と所管が異なりますが、
地域住民の安全・安心、命と暮らしがしっかりと守られるよう、都と国・大田区・世田谷区等近隣自治体とも連携を図りながら、整備に取り組んで参ります。