【世界最大の平和の祭典をうたうオリンピックが、スポンサーファーストのIOCにより歪められて良いのか】

東京2020大会まで1年を切り、これからいよいよ盛り上がっていく機運に、氷水をかけるようなIOCからのマラソン・競歩の札幌開催案。


都民ファーストの会では緊急総会が開かれ、本日はIOC調整委員会開催直前に、小池知事に緊急要望を提出させて頂きました。


一昨日、都議会の総意として、全会派一致で『東京2020大会のマラソン及び競歩会場の変更についての声明文』が決定をされました。


アスリートファーストの視点は極めて重要であるが、札幌決定のプロセスが著しく不透明であり、IOC調整委員会においては、都民にわかるようにプロセスを明確にして、アスリート・両競技団体の合意と納得の元に決定するよう

求める内容です。



昨日29日の夜、本日から始まるIOC調整委員会を前に、

石川良一都議会議長・橘副議長により大会組織委員会の武藤事務総長に声明文が手渡されました。




武藤事務総長からは、「十分な意見交換と納得が得られるような努力をしたい。

東京都と十分な連携を取りながら、議論していきたい。」と仰って頂きました。




東京2020大会のマラソン・競歩札幌開催案は、まだ決定事項ではありません!

1030日から111日の3日間開催される、IOC調整委員会で、議論されるべきものです。


それを、すでに決定したかの様に報じるマスコミにも違和感を覚えます。


アテネで近代オリンピックが始まって以来、

五輪の花形とも云われるマラソン競技が、

開催都市以外で行われた事は、1度もありません!


沿道で応援する事を楽しみにしている、多くの都民がいます。

新国立競技場の7万人の大観衆の中をゴールする事を楽しみにしている、多くのアスリートがいます。


「真のアスリートファーストとは何か」については、我が会派の仲間でありアスリートの白戸都議・山田都議より昨夜 外国特派員協会で会見が開かれ全米中で報じられました。

https://www.facebook.com/298838610565117/posts/774137633035210?sfns=mo



開催都市の気候を無視してまで、巨額なテレビ放映権の為に、夏季開催を迫るIOCの実態。


ドーハの世界陸上で約4割の選手が棄権した事を例に挙げて

「アスリートファーストだから、東京よりも涼しい札幌で」と云うが、ドーハはスタートの深夜0時時点で32度を超えていて、東京とドーハの気候は同じではありません!


また東京は、暑さ対策としてスタート時間を早める程案を行いました。

5時台であれば、気温も平均27度と札幌とほぼ変わりはありません。

しかし、先日都庁を訪れたIOCのコーツ調整委員長は、

「朝5時台は、報道用ヘリが飛べないからダメ」との回答。

アスリートファーストではない❗️

テレビショーを高く売りたい、スポンサーファーストの金権主義が露呈する事態。


都民ファーストの会は、都民の代表として、

都民に納得のいく説明もなく、

開催地を無視して会場変更が強行される様な事は、あってはならないと考えます。


もし万が一、札幌開催が強行に決定をされても、今後の会場整備に伴う費用負担やセキュリティ計画、メディアセンターの整備、ボランティアや宿泊施設、既に当選している方への対応、チケットの払い戻し。

等々、課題は山積です。


東京は、これまで遮熱性舗装や日陰を作る為の街路樹の樹幹拡大、テストイベントも幾度も重ね、MGCを成功させ、既に万全の運営に向けた準備が整っています。


本日、IOC調整委員会直前に、都民ファーストの会として、小池百合子都知事に緊急要望を提出させて頂きました。


IOC調整委員会の場においては、これまでの調査結果を踏まえた、気温の比較等のエビデンス・テストイベントで得られた知見を用いたIOCへの説明と、

多くの都民の皆様からお寄せ頂いた声を小池百合子都知事に託すべく、要望をお渡ししました。


東京での競技開催の実現に向けて、最後まで都民に納得の得られる結果が得られる様全力を尽くして参ります!




東京都知事 小池 百合子

令和元年 10 30

都民ファーストの会東京都議団

幹事長 増子 ひろき


東京オリンピック マラソン・競歩競技の会場変更計画に関する要望

今月 16 日、IOC から、東京 2020 大会のマラソン競技及び競歩のコースを、暑さ対策を 理由に東京から札幌へと変更する計画が示されました。


これまで東京都は開催都市として、IOC、関係団体、そして組織委員会と共に、暑さ対 策を含め、大会の成功に向けて全力で取り組んできたものと理解しており、私たちも都議 会最大会派としてその取組を後押して参りました。

その中での突然の発表であり驚きを禁 じ得ないとともに、その手続・あり方について非常に大きな疑問を感じるところです。


マラソン・競歩については、観戦チケットの販売をはじめ、既に沿道等の自治体や商店 街等で競技を盛り上げるための取組、都内の子どもたちの大会招待なども着々と準備が進んでいる状況です。

また、マラソン・競歩は観戦チケットがなくとも、沿道での観戦やボ ランティアなど、幅広く都民が関わることができる大変貴重な機会です。


私たちは IOC の提案を真摯に検討した結果、「暑さ指数コーディングシステム」につい て、その科学的根拠が不明確であるとともに、暑さのみに焦点を当てるのではなく、安全 面や運営面で充分な準備期間が確保されることが「アスリートファースト」である等の理 由から、マラソン・競歩競技は東京で開催すべきと考え、都内各地での街頭活動、都庁記 者クラブ及び日本外国特派員協会における記者会見など、あらゆる場面で訴えて参りました。


IOCの、真夜中に誰もいない路上を走ることはアスリートファーストではないという 主張や、日の出前では都市をアピールする機会がなくなるという主張は的外れなものであ り、さらに、ヘリコプターを飛ばしてレースを取材できないという発言はアスリートファ ーストの観点とは全く無縁な理由であって、到底都民が納得できるものではありません。


特に、私たちが行った街頭活動時のアンケート結果では、実に 9 割近くの方が東京開催 を支持し、加えて、IOC の手法に問題があると回答した方も 9 割を超えるという結果が得 られました。


IOC や組織委員会等の関係者との間では、これまでの東京都での協議開催に向けた取組 状況、そしてなによりも、このような都民の声を十分に踏まえた意見交換が実施されなけ ればなりません。そこで、本日から開催される IOC 調整委員会について以下の各事項を要 望します。

 


1 札幌での競技開催の提案に至った IOC の考えやその経緯、合理的根拠について、都 民に対する説明責任を果たすことができるよう明確にすること。


2 ドーハの世界陸上女子マラソンが行われた 2019 9 27 日、IOC の理事会でバッハ 会長が東京の暑さ対策を評価した 10 3 日、そして、10 16 日にまでのわずか 2 週間 の間に、

開催都市との調整抜きに東京都に対してマラソンと競歩の東京から札幌への開催 地移転に関する「決定」が行われた経緯について、都民が納得できるよう説明をIOC 求めること。


3 ドーハの女子マラソンにおいて悲惨な結果を招いた原因と責任の所在、及びMGC 成功裏に運営した東京とを、どのように比較検討して東京での開催が不可能であると結論 付けた根拠についてIOCに求めること。


4 暑さ対策の強化や競技時間や開催時期の変更等に関する更なる検討を踏まえ、東京での競技開催の実現に向け全力を尽くすこと。


以上