娘が可愛すぎて3歳なのにおっぱい離れ出来ない母 もり愛です!

昨日は【全国若手市議会議員の会 全国研修会】


令和最初の全国若手市議会議員の研修会として、平成は災害の多い時代であった、そこで

災害対策をテーマに「乳児用液体ミルク」の基礎知識から、乳幼児の栄養そのものの考え方まで、根源的な学びの機会を頂きました。


東京都でも、これまで知事・女性議員を中心に災害時乳児用液体ミルクの備蓄推進を進めてきました。一方で、今回の研修会を通じて、母乳育児に関する知識を得る場が、お母さんたちにとってあまりにも少ない事、自身も娘が生まれてから、初めての授乳に初めは血がにじむ(本当に!)痛さも経験しました。


自治体として、両親・母親学級の中で、こどもが生まれる前からの学習の機会の必要や、災害時避難所における安心できる授乳スペースの確保等の取り組むべき課題について、また今後、災害時乳児用液体ミルクの備蓄を進めるにあたっての課題も学ばせて頂きました!

貴重な機会をありがとうございました。

 

『乳児用液体ミルクの国内販売解禁について』乳児用液体ミルクプロジェクト代表理事 末永恵理さんより、

乳幼児の栄養支援についての学術的な最新のエビデンスと、お母さんたちが液体ミルクの実用化を訴えてきた現場の取組について伺いました。

 

以下 研修メモ

『これだけは知っておきたい!災害時の乳児の栄養支援:国際保健のスタンダード』

東京大学大学院医学系研究科客員研究員 本郷寛子先生

 

母乳VS液体ミルクと云った、戦いでは無い!【全ての赤ちゃんを守る】という視点

パブリックヘルスの研究

母と子の育児支援ネットワーク

2004年~災害時の母と子の育児支援共同特別委員会

JALCLLLBSNという3団体)

 

東日本大震災時には、ユニセフと連携した無料相談、2013年~文京区と協定

 

◎母乳をあげることの主な利点

母乳を上げる事は、赤ちゃんの免疫や栄養面だけではなく、

お母さんにとっても、肥満や糖尿病の予防・産後うつ発症のリスクを減らす。

 

◎母乳とアレルギー

母乳をあげ続ける事で、一番新しいエビデンスとして、5歳までの喘息を予防することが出来ると云われている。

 

◎なぜ災害時の乳幼児栄養法が重要なのか?

・安全な水の確保が困難となる、

 

母乳を飲んでいない赤ちゃんは、最も守らなければならない存在。

バングラディシュで、衛生管理のされていない哺乳瓶 水が無くて災害が起きた場合

 

◎災害時に大事なこと

・母乳が続けられる支援と環境⇒小さじ一杯(5)の母乳には菌を殺す細胞が300

母乳の免疫は初乳だけじゃない! 一年以降も、免疫効果は続行している

 

◎母乳分泌のしくみ「ストレスで出なくなる」わけではない

・母乳を創り出すホルモン(プロラクチン)には影響がないが

・母乳を押し出すホルモン(オキシトシン)が影響を受けてしまうため、

安心して授乳できる環境整備が求められる。

 

◎ボツワナの大水害 入院した子どもの、母乳を飲んでいなかった子どもは50倍のリスク

 

◎災害時の乳幼児影響救援活動の国際ガイドライン

災害時における乳幼児の栄養:災害救援スタッフと管理者の為の活動の手引き

 

◎イタリア 真っ先にガイドライン承認(2018年)

◎日本栄養士会(2019年)『災害時における乳幼児の栄養支援の手引き』

・方針

・スタッフのトレーニング

・活動のコーディネート

・アセスメントとモニタリング

・複数セクター

・乳幼児ミルクのリスクを最小限にすること

 

◎すべての赤ちゃんが、安全で十分な栄養

WHO『母乳代用品のマーケティングに関する国際基準』

4条政府は乳幼児栄養に関して、客観的で守備一貫した情報を提供されるよう保証する

都内の保健センターで粉ミルクが配布されていた違反←これ!私自身、娘の1か月検診時に、病院に白衣を着た乳業メーカーの方がいて「仕事に復帰するならミルクと混合が良いですよ!」と粉ミルクの試供品を頂きました。仕事でどうしても預けねばならない際は、実家に預かって頂いたこともありましたが、当時は夜自身で搾乳して、冷凍した母乳を与えていましたので、病院で粉ミルクを推奨するような動きは、世界から見ると異常な状況でもあると伺いました。

 

複数セクターの介入を統合し乳幼児の最適な栄養法を保護・推進・支援

 

・母乳育児支援

⇒すべての申請時に早期から母乳だけを開始:

保護、推進、支援していく

 

母乳育児が上手くいく為の10ステップ

 

◎乳児用ミルク栄養のリスクを最小限に

・粉ミルクは70℃以上の湯で調乳しなければならない(粉ミルク内の菌を殺すため)

 

飲ませたことで母乳が減っていく事の無いように。

 

アセスメントとして、被災の前後でのお母さんの状況に応じて

◎米国小児科学会のガイドライン

 

◎ニュージーランド政府の防災対策

 

◎カナダ 配ると使われて下痢が増えたートイレで調乳しノロウィルスが増えた。

 

北欧等、女性の地位が高い国では、母乳率が高い

◎フィンランド語の液体ミルクの説明

 

1日あたりのミルク備蓄に必要な水の量と価格の目安

今後行政で、どの位の備蓄が必要なのか

 

◎ノルウェーの母乳育児率推移グラフ

 

◎アメリカにおける乳児用調整乳の内訳

当時は、政府が液体ミルクに補助金を出していた⇒母乳育児支援に向けた。

 

◎第71回国際保健総会(20185月の決議)

被災地の避難所等で生活をする赤ちゃんの為のQA

【自治体として、安心してお母さんが授乳を出来る環境整備がとても重要】

粉ミルクが送られてきても、清潔な哺乳瓶の確保、

お母さんに、しっかりと栄養を採ってもらう事も大切。小さじ一杯でも多く、赤ちゃんに飲んでもらう事。

 

WHOの基準では、赤ちゃんにやさしい病院の認定「母乳育児が上手くいく為の10ステップ」人工栄養(ミルク)を望む母親に対しては安全にできる様に援助する。

『母乳神話に苦しんでいるお母さんたち』へのプレッシャーを与えるのではなく、

お母さんの権利・赤ちゃんの権利として、選ぶことが出来るようにする。

SDGs 持続可能な開発目標は、すべて母乳に関連している】

 

国際目標:6か月間母乳だけで育てる割合を2025年までに50%に(2030年までに70%に)引き上げる

東京オリンピックに合わせて、世界栄養サミット

 

参考資料〉

災害時の母と子の育児支援 共同特別委員会

備蓄がどのくらい必要か、等の支援者の為の手引き

 

LLL日本:平時から備えたい災害時の「乳幼児の栄養と授乳」

 

 

【乳幼児液体ミルクについて 国内普及の状況と課題】

乳児用液体ミルクプロジェクト代表理事 末永理恵さん

 

2016年の熊本大地震の際に必要性に光が当たった。

今年の4月から国内製品の製造が始まった。

 

2014年、母乳が上手く出ず、海外では液体ミルクがあるのに、なぜ日本にはないのか、と悩む母親の一人として、オンラインで声をあげた事がスタート。

 

◎液体ミルクの特徴

・赤ちゃんがすぐ飲める 粉を溶かして覚ます工程が不要

・粉よりさらに衛生的  無菌充填処理済み

・常温で長期保存可能  賞味期限6か月~1年 常温で飲める

 

◎液体ミルクのメリット:外出・備蓄・夜間に便利

・育児補助 調乳の手間がかからず、すぐに授乳できる、お出かけの際も便利

・衛生的  滅菌済、調乳時のリスクも少ない

・災害時利用 衛生的な水の確保が困難、調乳作業不要で誰でも授乳してあげられる。

 

◎デメリット:高い、好み、売りづらい

・値段が高い・粉ミルクの1.53

・風味が普段と違うと飲みなれていないと飲まない赤ちゃんも。

・粉ミルクよりも消費期限が短い。

2018年 8月 規格基準が策定された。⇒ メーカー向けアクション

       東京都による被災地への寄付

20194月 グリコと明治が、国内製造販売がスタート

 

◎基本は母乳、人工乳は「網」

セイフティーネットとして、全ての赤ちゃんを守るための制度作り

 

母乳VSミルク・・・ではない!

母乳栄養へのスタンス、ニーズ、実情は様々。

 

「おっぱい」へのまなざしの分析

おっぱいは「気まずい」⇒両親学級、事前学習でも、

【母乳育児の正しい知識が届けられていない!】知識ゼロで授乳開始は危険!

 

医師や助産師さんによって、言われている事が本当に違う!

事前に聞いていないので分からないのに、ダメ出しばかりされてしまう。

 

母乳が出ない事で悩み、傷つくお母さんも多い。

 

当事者として学んでおくこと。妊娠をして、出産をするまでに、母乳に関する知識を深める機会はとても重要!

【悩まない授乳のための3つの提案】

・授乳の知識・コツは出産の前に!

・出産後は「支援・共感」「寄り添い」「支援」ケア的視点

・社会の「授乳許容」文化醸成

 

北海道地震の際には、東京都からフィンランド製の液体ミルクが贈られたが、使い方が分からずに利用者に届けられず、使われなかった、とても残念な事例も。

粉ミルク提供にはアセスメントが必要

 

液体ミルクの必要備蓄量の試算】

年間出生数 人工乳使用率45%、6か月まで50%、哺乳回数8/一日

 

東京都文京区・産官学連携のコンソーシアム

・備蓄本数 グリコ2000本(160人×1.5日分)使い捨て哺乳瓶同数

・区内4女子大学を妊産婦・乳児救護所に指定

・ローリングストックし、両親学級などで啓発

⇒何か別の用途で活用できないか。

 

茨城県水戸市

・粉ミルクは全量流通備蓄(企業協定)、公的備蓄無し

・液体ミルクは被災率5%、

哺乳瓶の備蓄には予算的にも限りがあるので、哺乳瓶を備蓄するよりは、紙コップでの授乳法を指導する等の支援が良いのでは?

 

群馬県渋川市

・人工乳が必要な家庭へ配布、自宅での備えも呼びかけ

・人工乳備蓄7日分の内、当初3日分を液体ミルクに。

・授乳など用のプライバシーテントを各避難所10張ずつ整備

 

神奈川県厚木市

市内3ヶ月の防災備蓄拠点にて備蓄

期限の近づいたものは、保育園給食の原料などに活用⇒備蓄乳の活用として良いアイディアの一つ!では。

 

液体ミルクを通じて、お母さんだけではなく、地域社会全体で、赤ちゃんを育んでいく事に活用してもらえたら。

 

質問〉

Q「母乳が最良」という記述は、母乳が出ずに悩んでいるお母さんへの配慮も必要では?

 

A,「母乳が最良」というのは、国際基準で決まっているだけではなく、書かねばならないという歴史1960年にミルク会社が途上国で宣伝することで、途上国の赤ちゃんが沢山亡くなった事件があった。

ミルクを始めると母乳が出なくなる。ミルクがとても良いという宣伝ではなく、母乳が最良だが、必要のある場合においては、アセスメントを行った上で、利用してもらっても良い。

 

フィンランドのミルクでは「母乳が最良である」乳腺炎や続けられない場合は、ワンクッション置いて、ワンクッションの支援があって、それから

そういった事が、法制化されている国では、母乳率が高い。が、日本では法制化されていない。

母乳はいいよ!というだけでは意味が無い。母乳育児を推進するための支援体制があってこそであり、それでも母乳育児に困難を抱えている人にとっては、赤ちゃんの生命を守るものとして、人工栄養がある。

『母乳育児のポリティクス』

母乳VSミルクではなく、どうやったら、お母さんに寄り添う支援が出来るのか。

 

母乳が出なくて辛い。母乳じゃなきゃダメよ!とお母さんを責める指導者による心の傷

 

母親学級・両親学級での、母乳育児に関する正しい知識が必要。

医師・助産師さんによっても指導が異なる場合もある。

 

「完全母乳」という言葉は使わない。母乳を与えられない事で、罪悪感を感じることなく、

震災時にも、お母さんたちの相談に寄り添ってきた。ラ・レーチェ・リーグ

 

Q, お母さんだけではなく、お父さんも子育てに参加する

A, お父さんの仕事って、ミルクをあげる事だと思われがち。搾乳した母乳をあげたり、お父さんにもできる事はいっぱいある。授乳以外の仕事は、パパも全て出来る!

そのほかの家事育児をパパにしてもらえる事で、パパも安心して育児ができる。

 

Aパパも、一緒に子育てをしたいという思いを持っている人が多い。ミルクをあげる事は、命を繋いでいる、とても達成感のある育児。目立つ育児をしたい パパの気持ち。

 

時代によっても、言う事が異なる母乳育児に関する知識。知識のアップデートも必要

 

富山の母乳率が高い。正しい知識、都立・私立、新しい情報に関する医療機関への働きかけ

、ローリングストックに関して 大阪の箕面市 保育園で使う分に補助金を出す。保育園や病院と云った、必ず使う所で、確実に使いながら備蓄を行っていく。

粉ミルクに関しては流通備蓄。液体ミルクの流通量

 

国際基準1981年にWHOが出した際に、アメリカは否決、日本は棄権した。国として、クリントン大統領が批准した際に、日本も賛成。法制化していないので、取り締まりは出来ない。医療施設で使う。ルールをちゃんと設定した方が本来は、本当に必要な人が適切な価格で購入できる。途上国においても、どんどん法制化が進んでいる。

今でも、日本のミルクメーカーに対する批判はある。

ローリングストックに関して〉

海外では、ミルクというのは医療品と同じ。本当に必要な人にのみ使うべきもの。

抗生物質を、期限が来る前に「ご自由にどうぞ」と配ることは無い。

乳児院であったり、病院であったり、本当に必要としている所に提供すべき。

 

親が希望した場合、冷凍母乳で育てる事を続けられる仕組みもあった上で、保育園での備蓄は良いと思う。

熊本震災で液体ミルクが配られた場合も、避難所では配られていない。保育所で配られた。

 

それぞれの自治体で、どの様に

自治体でのストックは必要最低限として、他の自治体と協定を結び、

災害時の周産期リエゾン・専門家とともに、制度設計を行っていく事も重要。

 

ラレッジリーグ、5年以内に、知識のアップデートが要求され、10年ごとに試験を受けなければ資格の更新が出来ない仕組みがある。

 

液体ミルクが海外製のもので、利用してよいのか不安がある〉

海外製のものも、日本のものも、母乳成分を基準として作られているので、差異は無い。

一部で、アフリカの赤ちゃんには添加しないと不足しがちな成分など国による違いはごく稀にあるくらい。