都民ファーストの会医療政策研究会
【国家戦略としての“フレイル予防“人生100年時代における健康長寿のまちづくり】東京大学高齢社会総合研究機構 医学博士飯島勝矢教授より実践的な取組を含めてお話を伺いました。

“フレイル予防において医療的視点は重要であるが身体的介護予防は一部であり、社会的フレイル(独居・孤立・孤食)を防ぐまちづくりこそが重要であるとの視点を頂きました!
大田区においては、みまーも(高齢者見守りネットワーク)の取り組みが、多世代交流のまちづくりを進めています。
地域の繋がりづくりから、健康長寿都市東京を築いて行きたいです!

飯島先生 貴重なお話をありがとうございました!

以下 飯島先生のお話メモ

専門人材は参加せず、元気高齢者が担い手となったサポーター育成
エンターテイナメント性のあるイベントとしての「地域サロン」筋肉量のチェックetc

平成18年度の「介護予防」から見直す課題
基本的には、筋トレありきで、継続が難しい。行政側の上半期に先着30名→元々95〜100点の人が来て105点になって帰って行く。
↑フレイルのエッセンスを介護予防事業に加えていく

エビデンスベースで、オールジャパンで
『虚弱』のことを『フレイル』という虚弱予防研究 

メタボ→ロコモ→【フレイル】を国民的関心を高められるか。
(オフレコ・厚労省6疾病6事業にロコモを!という動き(整形外科学会)があったが、より広い概念としてのフレイル。ロコモー膝・関節、自立度が下がる。

身体が衰えた【身体的フレイル】
→ロコモティブシンドローム・サルコペニア等
・オーラルフレイル 口腔
A・B)脳卒中・入院・大病によりガクッと筋力が落ちる
C)大病していないのに、ガクッと落ちている
→【社会的フレイル】独居・経済的貧困・孤食等


ロコモは、身体的フレイルの一部分。
運動による介護予防のみでは不十分、誰と運動するか。

①中間の時期(→健康と要介護の間)
誰もが免れない老いの坂道 まれに三浦雄一郎さんのような方もいるが。

要介護1でも2でも、その1.2歩手前 
【少しでも頑張れば、戻れますよ】でも、それは医師による処方箋で戻るのでは無く、ご本人の取り組み次第!

②可逆性(→様々な機能を戻せる)
膝の変型で老いが進んでいるけれど…でも!
膝は戻らなくても、

③多面的(→色々な側面)
1人黙々と歩くのでは無く“誰と歩くか”
みんなで楽しく歩いて、歩き終わった後でファミレスでおしゃべりする方が大事だったりする。

1、今、何が課題なのか(→老い・虚弱のメカニズム)
2、原点である「食」に対する国民の認識は(→誤認識)科学的根拠・エビデンスに基づく
3、精緻なデータをどう積み上げるのか
(→戦略的研究による科学的根拠)
4、
これから、健康に為になる言葉
・なるべく歩きましょう
・日課として
・しっかり噛んで食べましょう
・食事バランスはとても重要 
・タンパク質をなるべく食べましょう
という原点。
全ての普遍的な原点を国民はどう聞いているか?「またその話ですか?」
当たり前の事だが、

・歩かないと歩けなくなりますよ
・天気の良い日は歩いてくださいよ
・高齢期における2週間の寝たきりは、7年分の筋力を失う。
↑エビデンスベースの話を加えると恐ろしさが実感❗️同じ話だが、インパクトが違う!

フレイル予防でもっとも重要なのは“まちづくり”【フレイル予防を通した健康長寿のまちづくり】
医師会・歯科医師会・行政だけが中心ではダメ!
・行政側がお金を出して→市民が主体で!
元気シニアをフレイルサポーターにして

健康長寿のための『3つの柱』
◎栄養 「食・口腔機能」タンパク質・水分・噛む力
◎身体活動 「動く」
◎社会参加

行政の介護予防事業に10回行ったとしても、継続しなければ意味がない。
カラオケでも囲碁将棋でも、其々の方が好きな事で、仲間と毎週集まる事、そして一緒に肉を食べて楽しかったら、続く!

リピート!する事で、フレイルチェックの赤信号が青信号に変わる。

イレブンチェック
☆全国平均は赤3枚
赤5枚以上だとリスクが増える。
筋肉の衰えサルコペニアがもっとも重篤。
筋肉の衰えーサルコペニア危険度チェックでもある。

80代でもオール青は、かなり居る!
生活を見直す為のツールとして「貴方に問う」

【指輪っかテスト】
ふくらはぎの太さで、筋肉量を見ている。
ふくらはぎブカブカグループでは、サルコペニアのリスクは6.6倍ー新規発症3.4倍

5秒間で「タタタタ」滑舌「パタカ」を何回言えるか。
「パ」唇の周りの筋肉
「タ」舌の先
「カ」舌の奥の筋肉と別の機能を見ている。

同居家族が居るにも関わらず、いつも孤食という高齢者が5%居る。
その場合、独居高齢者よりもリスクが高いという研究結果が出ている。

【独居】かよりも【孤食】の方がリスクが高い。

【指輪っかテスト】フィンガーリングテストは、世界の論文でも発表。
1円もかからない調査方法で、死亡リスクは足の筋力が落ちている場合は3.2倍も高まる。

【BMIパラドックス】と【新型栄養失調】
高齢者の痩せ(低BMI)はそう死亡率:高
BMI27は、かつてはメタボ気味と言われたが、高齢者では、最も死亡リスクが低い。

体重60kgの場合、体重1kgで1.2〜1.5gのタンパク質を取った方が良い。じゃあ、そのイメージは?
【ステーキ200gでタンパク質は35g】しか入っていない!

【オーラルフレイル】

歩く動作→ふくらはぎ のみ
太ももに作用するには、スクワット・階段上り下り

【社会的フレイル】フレイル予防には「人とのつながり」が重要
ー様々な活動の複数実施とフレイルへのリスクー
・運動活動なし  他の活動あり←健康
・運動習慣あり  他の活動なし←フレイルリスク高い
たっぷり歩く事以上に、地域との繋がりが1番重要❗️