11月7日『公営企業委員会』議会報告
昨日は、公営企業委員会において交通局と下水道局の事務事業について質疑が行われ。
下水道局所管の『合流式下水道の改善についてー呑川の水質改善について』と『環境学習について』質問に立ちました。
2局の質疑を行うという事で、終了予定時刻は23時45分!
(私の質問は21時頃になってしまいました)
これまで、区議会でも地元呑川の水質改善に取り組んできましたが、河川は東京都の管轄であり、これからも都と区の連携により、河川の水質改善に取り組み、広く国内外からのお客様を迎える国際空港の玄関口として、美しい水辺を築いてゆきたいです。

公営企業委員会事務事業質疑 都民ファーストの会 もり愛

【合流式下水道の改善】
もり愛〉
下水道局所管事務事業について、地元大田区を流れる呑川における合流式下水道の改善対策と下水道局の環境学習の取り組みについて質問をさせて頂きます。
まず初めに、呑川における合流式下水道の改善対策についてお伺い致します。
都市河川は都市に潤いと憩いをもたらし、川沿いに植えられた桜並木等、季節毎に川沿いの景観は美しく、近年では目黒川等、川沿いが観光スポットとしても人気のエリアと成っています。

地元の吞川は、世田谷区・目黒区・大田区の3区を通る14.4㎞の二級河川ですが、上流の世田谷区と目黒区では暗渠となっており、河川の水質改善には都と区の連携が欠かせません。

東京都の清流復活事業として、下水道局落合水再生センターの高度処理水を利用して流量の確保が行われて以来、吞み川に野鳥が戻ってくるようになり、現在区内の上流ではカワセミやカルガモが子育てする様子も目を楽しませてくれます。継続的な流量の確保も要望致します。

私も、地元呑川の会の皆さんと地域の小学校の生徒への環境学習に参加する機会がありますが、野鳥・アカミミガメ等の亀、鯉やボラ等、約30種類の生き物が生息する姿を観測する事ができ、
都市河川は、こども達に身近な自然に目を向ける貴重な資源であります。

生物多様性を育む河川整備に向けては、河川管理者とも連携しながら、都市河川における環境の意識を高め、環境学習の一助となる親水性を高める護岸整備のあり方もも求められます。

生活に大変身近な呑川ですが、下流部は潮の干満の影響を受け、河川の水が滞留することから、白濁化やスカム臭気の発生など水質が悪化する状況があり、地元住民から水質改善に関する要望が上がっております。

一方、呑川流域の下水道は、合流式下水道で整備されており、そのため大雨が降るとまちを浸水から守るため、呑川に汚水まじりの雨水が放流され、越流水対策が課題となっております。

東京都下水道局では、この様な課題に対応するため合流式下水道の改善対策に取り組んでおり、『経営計画2016』では、合流式下水道の改善の取り組みとして、下水道法施行令への対応を図るとともに14水域での対策を着実にするとしています。

対策を行う場所の地図が示されており、区内では、内川・海老取川と共に呑川も14水域の一つに位置付けられています。

Q1, そこで、なぜ、この14水域を選定したのか伺います。

計画調整部長〉
A1, 潮の干満の影響を受け、水が滞留しやすい河川の一部区間や、内濠などの閉鎖性水域は、雨天時に放流された汚水まじりの雨水の影響を受けやすくなっている
このことから、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設の整備などを重点的に進める対象として、呑川など14水域を選定した

もり愛〉14水域について都市河川における課題を認識して頂き選定頂いていると理解しました。重点的に改善の必要がある14水域に選定されている呑川ですが、
Q2 そこで、呑川流域の合流式下水道の改善対策について、どのように取り組んでいくのかお伺します。

建設部長〉
A2、呑川では、これまで、雨天時の下水をより多く水再生センターに送水する下水道管の整備や、雨水吐け口から河川などへ流出するごみなどを取り除く水面制御装置などの設置を行っており、これらはすべて完了したところです。
雨天時に放流される汚濁負荷量を削減するため、降雨初期の特に汚れた下水を貯留する施設を、大田区の協力を得て区立公園用地の下に整備することしており、現在、工事の着手に向け、調査・検討などを行っております。

もり愛〉ありがとうございます。呑川流域の合流式下水道の改善に向けた現状の取り組みと、今後の取り組みを確認させて頂きました。貯留施設の設置に向けた着実な取り組みが求められます。

吞川周辺では、住宅などが密集していることから、河川沿いの用地確保が難しい状況があります。今後も大田区と連携し、効果的な施設整備を進めて頂きたいと考えます。

大田区が中心となって下水道局・建設局の参画のもと「呑川水質浄化対策研究会」が設置され、その取り組みの中で大田区でも呑川に空気を送るスカム発生抑制装置や、高濃度酸素水浄化施設の設置を行い、水質浄化に取り組んでおります。

私の地元、大田区の東京国際空港、羽田空港は、日本の玄関口であり、東京2020オリンピック・パラリンピックに向けても国内外から広くお客様が参ります。その周辺に注ぎ込む呑川の水質改善対策は、とても重要な事業であり、日本の「おもてなし」にもつながるのではないかと思います。

一日も早く、合流式下水道の改善により呑川の水質が改善されるよう、引き続き、対策に取り組むことを要望して次の質問に移ります。

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