「世界における日本文化」
近藤誠一さんよりお話を頂く。
(近藤文化・外交研究所代表、元文化庁長官、元ユネスコ大使)

日本は、大切なものを失ってしまったのではないかー
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安全保障や、経済成長は、目的ではなく本来は手段。

目的は、国民一人ひとりが心豊かな生活を送ること。
目的と手段を見失ってしまったのではないだろうか?

国際文化交流の意義
1、戦後の国際秩序は、恒久平和と繁栄を約束した。

母からの言葉「あなたは、とても良い時代に生まれてきたのよ。もう戦争は終わったの」

→人類は進化してきたはずなのに何が間違っているのか?

これから日本は、世界にいかに貢献できるか?

2、日本文化(思想の特徴と世界における役割
(1)自然観
目に見えるものだけではない 価値
毛越寺庭園「作庭記」
庭を作るのであれば、自然に聞きなさい。
石を何処に建てるべきかは、石に聞きなさい。

日本人は、自然の中に自分を置き、自然と調和する人種

一方で、欧米 フランスのベルサイユ宮殿は、直線と幾何学の人工美

理性と合理主義 産業革命と近代化
→欧米では、あまりにも理性を重んじる

公園の作り方を見比べても
自然界には完全な直線や円は存在しない。

自然界に、完全な直線や円を配置することで、人間の偉大さを表現した。
しかし、その歪みは、自然破壊など様々な社会問題を生んでいる。

日本の芸術は、美とは、自然界の中にある。
焼物の色、カタチ
日本人の、自然界に対する畏敬の念。

夕鶴など、日本の昔話には、動物が恩返しする話が多くある。
西洋では、動物の上に人を置いた。

○「神は人を作り、自然界を治める者として支配の対象」
○中尊寺落 

自然もモノも大切にする 針供養・人形供養など
自然に逆らわない生き方

・屋島(能)どんな英雄でも、悪いところがある
・蜘蛛の糸 どんな極悪人にも心がある

目に言えない 音に聞こえないモノにも価値を見出す。
そこにこそ、大事なものがあるのだという心。

宇宙の森羅万象 科学では答えの出ないモノもある。

白か黒かではない 曖昧さ。

世界平和の通じる 感性を通じ 文化を通じ

感性から感性に訴えて 伝えてゆくもの。

世界の様々な問題に対して、日本人だから貢献できること。
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