東京青年会議所大田区委員会平成27年度地区事業
『国際交流拠点おおたを考える』

大田区の今後に発展に、一人でも多くに方に関心を持って頂き、地域の皆様と共に考え、大田の未来を共に築いて行かれる様に願い、斎藤誠委員長の挨拶より開会。
1部の基調講演では、大田区の直面する現状と課題について共通認識を持った上で、2部のパネルディスカッションでは、学校・企業・若者の各々の視点から、空港の玄関口に位置する大田区がどうあるべきかー
国際交流拠点"おおた"として、大田区の歴史と文化・産業といった魅力と資源に光をあてて、それをいかに発信して行くか、示唆に富んだお話に、今後の重要なキーワードが散りばめられていました!

今日の地区事業を、本日参加した一人ひとりが、各々の場所で、大田区の未来を思い描くヒントとして。
2020年までに何をすべきかー、そして、その後の少子高齢社会を夢のあるものにして行く為に何が必要か?
多くのメッセージを頂きました。


第1部 基調講演
「東京圏の空港および首都交通の現状と課題~国際交流拠点おおたを考える」
政策研究大学大学院 准教授
日比野直彦 先生より伺う。



羽田国際空港の現状

45秒間に1回の離発着

7.7万回の離発着数だが、潜在的ニーズに現状が追い付いていない状況。

▽羽田空港のアクセス強化
・新空港線(蒲蒲線)
・JRアクセス新線

▽東京圏の都市鉄道計画
・都市交通審議会答申15号
・都市交通審議会答申7号
・都市交通審議会答申18号

今後すべき政策・調査研究
→高齢化社会へに対応
路線による高齢者数の推移

年令階層別人口と30年間の変化
→路線によって年令階層が全く異なる背景がある。
住人の入れ替わりがあるかどうか、若い世代が移り住んでくる街かどうか?

→高齢化が進むと、旅客が減る

☆高齢者は人数だけでなく、行動も重要
→高齢者は、出勤ピーク時には行動しない。

▽東京都心部の開発
1999年からの10年間で、3230万㎡六本木ヒルズ81棟分の、建物が建っている計算。
都市における建物の高層化
〈再開発と鉄道整備の不整合〉
ビルが一気に高層化すると、駅の混雑が列車遅延に波及
→駅のキャパシティを超えてしまい、後追いでの駅改修は、電車の遅延を引き起こす。
→列車の遅延・輸送障害の件数は年々増加
損失の経済損失は、2兆円とも試算される。

・帰宅困難者問題・鉄道駅混乱問題
安心・安全→防災、ホームドア

▽高齢化率の推移
「高齢化社会→高齢社会」
欧米で100年かかった高齢社会ヘの推移が、日本ではわずか24年で。
↑あらゆるハード、インフラが変化に追い付いていない。

▽ユニバーサル・デザインの事例

日本では平成18年にバリアフリー法

・高齢化が進む→乗降者数の減少や鉄道事業者の減収→路線の維持が難しくなる

・都心回帰により、学生時代に都心に出てきた方が、就職後も出身地へ戻らない→都市に人口が集中している。

☆まだまだ発展する東京圏
東京の人口予測は、過小推計されてきたが、実際は予測を大きく上回っている。
2035年までは維持して行く

☆産業・都市(東京圏)の活性化

☆羽田空港の機能強化と空港アクセス

→東京は世界第4位の都市と言われているが、国際空港と首都圏のアクセスに課題
→羽田空港の機能強化(容量の拡大→非行経路の見直し)
→東京の更なる活性化・機能強化

☆若者にとって"魅力のある「まちづくり」"
働くところ・住みたいと思うまち

☆徹底的な分析と"夢のあるヴぃジョン"
調査分析に基づいた計画
夢のあるヴぃジョンが人を動かす
☆整備に対する覚悟と責任

第2部 パネルディスカッション



蒲田テレビ学校からスタートし、
地元の学校代表として
間もなく創立70周年を迎える日本工学院専門学校
千葉 茂 学校長
「地域に貢献できる人材育成を!」

地元企業より
株式会社くらしの友
伴 良二 代表取締役社長
「蒲田クレジットの立ち上げ。
大田観光協会の"蒲田モダン"」
大田区は、羽田空港が有ったから発展したのではない。元から、蒲田モダンの様な文化や、多摩川のゴルフ場等があった。

区民・若者の代表
大田区委員会 金羊社 浅野晋作 君
大田区に生まれ育ち、会社も大田区にありながら、中々、大田区や羽田空港に関心を持っていなかった。近くにありながら身近に感じられない羽田空港。

千葉さん》23区の中には道の駅がない。
おにぎりの街プロジェクト
外国人が好きな日本食ランキング第9位 おにぎり☆
全国各地の様々な食材をの地元の海苔で包む。
伴さん》羽田空港が24間官空港となっても、空港アクセスが追い付いていない。

千葉さん》BtoB .CtoC 、MtoM
マシーン to マシーン
歴史と文化に、若いパワーと新しいイノベーションが掛け合わさることによって、次の活気が生まれる!

伴さん》オリンピック・パラリンピックが終わった頃からの、高齢化。
外国人労働者を受け入れざるを得ない。
英語とコンピューターが出来るホワイトカラーが多い。生産者人口の減少。国は、何としても人口一万人をキープしようとしている。
女性の活用と外国人労働者の受け入れ、いかに出生率をあげることができるか。

浅野さん》
ダイバーシティがキーワード!
企業にとっても、行政にとっても、本気でダイバーシティに考えて取り組んで行くこと。
高齢者にも、女性にも、障がい者にも、外国人にも、誰にとっても住みやすい、『ダイバーシティ大田』が日本を牽引して行く!それには、産官学の連携が欠かせない。

SNSやメール会議、便利な時代だからこそ、大事なことが失われていないかー
人と人が触れ合う・出逢えるコミュニケーションの場をつくって行くことが重要。

千葉さん》大田区の魅力、資源、多様なコンテンツがある。
今は、世界の人と情報ツールで繋がっている時代。
大田区が持っている素晴らしい資源・魅力を、世界の人々に見える化をして、発信して行くことが大切。
クールJapan、クールOTAと共に、
温泉や人情のほっとする、HOT大田の発信。
そして、それを発信して行く仕組みが必要。
幸せな街・幸せになれる街・大田!という普遍なテーマをまとめとして。

伴さん》外国人労働者の多い大田区。
また、高級住宅地ほど、空き家と地価が下がって行くという課題。
羽田空港跡地を、どの様にするか?
世界にあって日本にないものとして
当時、羽田空港の跡地に『国立航空宇宙博物館』が出来ないかという構想があった。
跡地に、アウトレットがあれば良いのか?
大手のデベロッパーとブランドが入るだけで、地元の企業は入らず、地域の商店街が疲弊する恐れもある。
夢のあるものを羽田空港跡地に!

浅野さん》
キーワードは、「おもてなしOTA」
大田区の全てのリソースをフル活用して、訪日外国人、そして全国に大田区の魅力と資源を発信。
一校が一国を担当して、ホームスティの受け入れ等、区民一人ひとりが、当事者になれる仕組み作りが必要。
近江商人が言った、三方良しの精神で、誰もが参画できるホット大田を!

産官学の連携と、多様性を認め合い、
共にビジョンを描いて、共に大田区の未来を築いて行く
誰もが当事者として参加して行ける仕組み作り。
大田区の発展ある未来に向けて、様々なご意見・メッセージを頂きました!

ご講演いただきました日比野先生、パネリストの皆さま、ご来場いただきました皆さま、ありがとうございました!

実行委員会を重ねてきたスタッフの皆さま、本当にお疲れさまでした!

共に"夢のある大田区"を築いて行きたいです❗