私の「造形教育をもりあげる会」との出会いは、念願の幼児教育の仕事を歩みだし様々な経験を積み重ねた頃でした。それまでの「絵画」や「工作」の評価は、見た目には上手で、本物にそっくりであること、説明した通りに描いたり制作したりすることが良いとされ、出来上がりが上手くいかない私にとっては小学校の頃から「図画工作」は大の苦手でした。教員免許証を頂いて造形教育指導に不安を持ちながらも子どもたちの前に立ち、幼児に見本を見せて描かせ・作らせるのが当たり前のこととされ私も同様にしていました。楽しくない「絵画」や「工作」をどうして子ども達にやらせるのか不満を持っていました。 日増しに こどもたちの大切な気持ちを全く無視していることに気づき、その不満は今後の造形教育に大きな不安となりました。平成11年頃だったと思います。園長会の席で向原幼稚園園長・前造形教育をもりあげる会会長の佐藤元己先生に造形教育の指導法について相談をしましたところ、即答えはありませんでしたが当時、小田原・湯河原等での一泊研修会のお誘いを頂きました。初心者で何も分からないのですが参加させて頂きました。まずは、宿泊研修に200名を超す参加者の多さに驚きました。受付を済ませると関係業者のブースが並び書類や指導書・道具の数々、一つ一つを手にして業者に質問をする先生がいらしたりとても熱心でした。私は見たことのない会場内の雰囲気や教材等に感動しました。研修会は内容より、発表する先生方の気持ちを考えたり賛同したり、とても気持ちが理解できることが多かったです。その後の質問時間は提案して下さった先生方へのご意見や質問コーナーで、正直初めてのことで何も覚えていません。印象に残ったのは、とても優しい声で司会をして下さった流石先生のお姿! 今でも変わりません! そして長時間の研修会終了後のお酒の席・カラオケでのコミュニケーション! 一滴も飲めない私ですが、お酒は魔術師を導いてくれることも発見しました。提案発表の研修の場では聞けない先輩先生方の有難いお言葉の一言一言と意欲的な先生方のお姿に心を打たれました。その後の定例会にもちょくちょく参加させて頂きました。会の閉めは、大久保先生を囲んで一杯・・・そこでのお話も素敵でした。 不安だった造形教育は、こどもが主役で「みんな違ってみんなよい」ということが大事なことであると「造形教育をもりあげる会」で教えて頂き現在に至っております。
この会は今から65年前、当時横浜国立大学小関利雄先生を中心に幼・小・中・高・画塾の先生方・全国美術団体の方・その他興味関心のある方が集まり研修を重ねていき、その「造形教育をもりあげる会」が当時から一貫し「ねらい」が揺るぐことなく今日まで続いておりますことに改めて感動し、賛同しております。 (増田ツヤ子)