季節は いつの間にか


そこに 立っていた。


夏から秋へ。


自分のことにとらわれ


些細なことに迷い


カリカリと 心を引っ掻く音を聞きながら


ぼんやりしているうちに


立ち尽くしているうちに


秋はそこに立っていた。



私に あの音をくれる?


足元を ごそごそ撫でてゆく落ち葉の音。


見上げれば


溶けていいよと 言ってくれそうな


あの 優しい秋の空。



変わらないものは優しい。


いつでも 黙っていても


必ず 来てくれる。
 


言い訳も  泣き言も 心細さも 


すべては風のように

 

過ぎ去って


同じ場所に 戻ってくる。


時を返すように


季節は


私の上に 


私を


降り注ぐ。