丘の上から見た夜の町は
昼間とは 違う顔をしていた。
光の無い世界で 自らの色を消したすべてのものは
白い光で 描いた
一枚の 絵のように見える。
寄り添うように
闇の中で
ただ
静かに調和している。
いくつもの夜を経て
いくつもの朝を迎えて
この場所にたどりついたのだろうか。
なぜ この夜を
美しいと思い
悲しいと思い
なぜ 懐かしいと思うのだろう。
誰にも 尋ねてはいけない。
誰も 答えてはくれない。
雲に見え隠れする
月を 見つめながら
遠くにきてしまった自分を
大人になりすぎた自分を
ただ
抱きしめる。