私は、子供達に今までいろんな嘘を、たくさんついてきた。これは、一番の成功例
落ち込みやすい次女に、狐が付いているとだまして祈祷のまねをしたことがある。
いい加減な呪文を叫んで、はたきを振り回したら、『なんだか心が軽くなった。』と、涙目でうなずいて、
『もう、大丈夫だよね。』と、笑顔になっていた。
それが嘘だと、だんだん分かりかけた頃には、すっかり父親似のずぼらな娘になっていた。
少しは、繊細であってほしいと思っても、もう嘘の呪文は効かない。男の子の様なしゃべり方を聞くたびに、
幼い頃の、おっとりした娘を思い出して、自分のついた嘘を、少し後悔している。![]()