予備校時代から売り込みに走り回った、西原理恵子 | 希望の持てる日本社会に 横浜村塾 by 愛の経営参謀

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「男も女も一生稼ごう」

 西原理恵子氏が語る仕事力-2


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プライドは邪魔ですね

予備校時代から売り込みに走り回った



 「絵が好き」「ものがたりが好き」という自分の気持ちだけを頼りに、私は美術学校へ行くと決めたのですが、高校を3年で中退していたので、まず予備校に行ってその間に大検を受け、美大を受験することにしました。で、予備校に入ってみたらそこでの評価が最下位だった。そしてお金はない、美大に受かるかどうかも怪しい。そこからどうするかです。

 トップに向けて努力するなんて絶対に間に合わない。それならハリウッド女優になるんじゃなくて、地方の小劇団の意地悪なおばさん役なら負けないというような、自分の居場所探しをしようと切り替えをして考えたんです。私に才能があったんだとしたら、夢見てる場合じゃないと自分を客観視できたことだったかもしれません。

 とにかく稼がなくてはならないと、私は自分のイラストを持って50を超える出版社に売り込みに行きました。ダメならダメで次の手を考えなきゃならない(笑)。私にとって「才能がある」というのは「それでお金が稼げる」こととイコールだったから、ポツリポツリとカットの仕事をもらい、美大に合格してからももらえる仕事はすべてやりました。

 成人向け雑誌の編集者さんたちが特に面白がってくれて、それに応えていく現場で、自分でも知らない才能を見つけてもらったと思います。プライドにとらわれることなくどんなことでもやってきたチャンネルの多さで、今日までずっと生き延びてこられたんです。

仕事の差別化はサービス精神から

 19歳の時に月収30万円稼げるようになりたいと目標を立てたのですが、当時は5万円をもらうのがやっと。他の人と同じことをやっていては目標が実現できないと気付いた私は、自分なりの工夫をすることにしました。

 例えば小話に付ける小さなカットを依頼されると、文章をよく読んで頼まれてもいないツッコミを山ほど入れ、絵のほうがオマケのようにしてみたのです。小話を書いたライターさんにしかられるかと思ったら、「面白かったよ!」とすごく喜んでもらえて、仕事が仕事を呼んでくるようになりました。その繰り返しです。

 そしてどんな時にも足を止めないこと。そうやって少しずつ進んでいくうちに、自分のやりたいことがはっきり見えてくるんですね。こうして私は、人を笑わせることが好きだと自覚するようになりました。これは高知人の気質かもしれません。権威にこびたり、ペコペコしたりするのが最も恥ずかしいと思っていますから、私の漫画でも、強い者にかみついたのに、最後は自分がバナナで滑って痛かったみたいなオチが付く(笑)。

 読者がしんどい毎日を送る中で、私の漫画を読んで笑ってくれたら、それが一番の幸せ。そのためならサービス精神を枯らせませんよ。

さいばら・りえこ ●漫画家。1964年高知県生まれ。武蔵野美術大学卒業。大学在学中の88年に連載漫画『ちくろ幼稚園』(小学館)でデビュー。97年『ぼくんち』(小学館)で文藝春秋漫画賞、2004年『毎日かあさん カニ母編』(毎日新聞社)で文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞などを受賞。他の主な著書に『上京ものがたり』『営業ものがたり』(共に小学館)、『パーマネント野ばら』(新潮社)、『この世でいちばん大事な「カネ」の話』(理論社)他多数。テレビアニメ『毎日かあさん』(テレビ東京系)放映中、11年には実写映画化が予定されている。


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