演劇ユニット3LDK の新作『 カサブタかきむしれっ! 』を観ました。
私と同郷福島市(たぶん実家が500mくらいの距離)の注目している実力派の女優相元さんの推薦とこれまた同郷の今や実力俳優として大活躍のなすびさんが出演しているとあって、おっとり刀で駆けつけました。(表現が時代劇言葉だなぁ)
演劇ユニット3LDK って、あれーどこかで聞いたなぁ・・と思っていたら、そうだ昔、社会派のドキュメントを撮ってる知人に誘われて調布の何とかという劇場で「俺たちの町は一か月後ダムに沈む」という演劇を観たことがあったのです。
題名がインパクトのある題名だったので劇団の名前は忘れてしまっていて、すみません。でも芝居は興味持って見入ったなぁ・・と記憶がよみがえりました。
で、巡り巡って今回の舞台に。
それも、今回も、震災後三年後の今を舞台にした社会派の舞台。
故郷福島県いわき市にある農業高校を舞台にした、日常の中でおこる様々な人生の選択が交差する世界。
その人生の選択が、先生の恋愛の選択、生徒とモンスターペアレンツの母との選択、震災で子供を亡くした夫婦の選択、牛の出産に立ち向から生徒たちの選択、などなど、いくつもの人生の選択が絡み合って舞台が進行していくのです。
牛の出産のために泊まり込んでいる職員室を舞台に、これらの人生がこれでもか・・と突風のように吹き荒れて、竜巻のようにみんな巻き込まれていくのです。
私もその竜巻にぐいぐいと巻き込まれていくのです。
そして、それぞれの人生の選択に、うんそうだよなぁ、がんばれよー、と共感し、応援している自分がいるんです。
作・演出の佐藤秀一の脚本がすごくいいのです。
ものの見事にたった二時間の世界の中に、何本もの人生を交差させて、その人生一つ一つにかかわった人たちの究極の選択を迫っていく「人生の深化」を見事に描いているのです。
そして、佐藤さんの人生が絡み合った物語を、見事に演じた役者さんたちの才能もみごとでした。
「人生を深化」させる舞台っていいなぁ・・。
そして、震災後3年、福島は風評にめげずに未来を夢見て、今を一生懸命生きているぞ!との佐藤さんの想いも伝わりました。
福島の肉も、桃も、米も、日本一厳しい検査をして出荷しているから食べても安全だよ。
一個でもいいから日々買って食べてほしいな、それが、本当の支援になるから・・。
好きな、そして、次も期待する演劇ユニット3LDKの舞台でした。
舞台となったのは職員室なんです。それも超リアルなんです。始まる前からライトアップしてみせていて、始まる前からここで何が始まるのだろうとイメージが湧き上がるのです。うーん、佐藤さんのにくい演出です。
また、まったくセット変えのない舞台って、お客さんの意識と視点が変わらない中で、役者さんの演技・台詞掛け合い・出ハケのタイミング・等マンパワーだけで見せていくから、脚本の完成度の高さと役者さんのスキルだけがたより。
それを、見事に昇華させた引き込まれる舞台でした。
本当にいい舞台を見ました。次も期待です。
終演後の台本のないアフタートークも面白かった。役の仮面を脱いだ素の人間にもどってのトークって新鮮だったなぁ、ますますファンになりました。
他の劇団でも、こんなホンワカするアフタートークをやってほしいなぁ・・と思いました。
この再び劇団に出会う機会をいただいた相元さんにも感謝です。
ちなみに、相元さんが司会進行をするイベント「高橋恵さんおせっかいサロントークショー」が27日の月曜日、中野駅から五分のなかの芸能小劇場で夜の7時から始まります。入場無料ですので、ふらりと観に来てください。いろいろな出会いが生まれますよ。こちらも元気な話が一杯です。
長文読んでいただいてありがとうございました。頑張れ、演劇ユニット3LDK!