4月16日、四日市市は「㈱富山環境整備」と『災害時における災害廃棄物の処理等に関する協定』を締結しました。

 

 この協定は、南海トラフ地震等の大規模災害において発生する災害廃棄物の迅速な処理を担保し、災害からの一日でも早い復旧、復興を図ることを目的としています。

 

 具体的には、四日市市内で処理が困難な量の災害廃棄物が発生した場合に、必要に応じて㈱富山環境整備に人員及び資器材の応援、災害廃棄物の運搬、選別、処理を委託するものとなります。

 

 大災害が発生した際、災害廃棄物の処理が大きな課題となってきます。

 

 ちなみに四日市市では、南海トラフ地震等の大規模地震が発生した場合、市内で最大400万トンものきくずやがれき等の災害廃棄物が発生するとされています。

 

 一方で、四日市市の最終処分場の残りの容量は20万立方メートルしかありません。

 

 また、大規模災害の際は、近隣自治体も同時に被災している可能性も高く、近隣の最終処分場に災害廃棄物が大量に押し寄せ、相当ひっ迫することが予想されます。

 

 そういった事から、同時に被災しない地域の事業者と災害廃棄物の処理についての協定を締結しておくことは非常に重要となります。

 

 ㈱富山環境整備は、南海トラフ地震での同時被災の可能性が少ない富山市にあり、同市内に1,600万立方メートルの大規模な最終処分場を有し、1月1日に発生した令和6年能登半島地震における廃棄物処理にも取り組まれており、大きな実績と知見を有しておられます。

 

 全国的に、災害廃棄物の処理について、近隣の業者との協定締結はよくみられますが、圏域を超えた事業者との協定締結は無く、今回の本市と㈱富山環境整備との協定締結が圏域を超えた協定という点では全国初の取組となります。

 

 きっかけは、本市職員が㈱富山環境整備に働き掛けを行ったことから始まりました。

 

 災害からの復旧、復興段階で大きな課題となる災害廃棄物の処理において、この度、この様な協力を得られたことは、本市の災害後の取り組みの大きな力となることは間違いありません。

 

 ㈱富山環境整備の関係者の皆様に、御礼を申し上げます。

 

 四日市市は、引き続き、災害に強いまちづくりに向け、邁進していきます。