四日市市では、現在、近鉄四日市駅周辺からJR四日市駅までの中央通りを中心とした約1.6kmのエリアを対象に、『中心市街地再開発プロジェクト』に取り組んでいます。

 

 その中で、産学官で構成する「四日市スマートリージョン・コア推進協議会」を設立し、令和4年3月に策定した「四日市スマートリージョン・コア実行計画」に掲げる計画目標『都市軸と新たな「市(賑わい)」の創出』の実現に向け、中心市街地のスマート化に取り組んでいます。

 

 国では、各省庁がスマートシティの取り組みを支援しており、国土交通省では『スマートシティ実装化支援事業』により支援を行っています。

 

 そして、国土交通省では、今年度から更に、「都市サービス実装タイプ」を新たに創設し、早期に実証から実装までを一体的に実施する事業に対し重点的に支援する制度が拡充されました。

 

 今年度、「四日市スマートリージョン・コア推進協議会」は、その『スマートシティ実装化支援事業(都市サービス実装タイプ)』への応募を行い、全国で2件の内の一つに事業採択されました。

 

 『スマートシティ実装化支援事業(都市サービス実装タイプ)』は、3年間で上限1億5千万円の定額補助で非常に手厚い補助金な一方で、令和7年度までの3年間で、先端的技術等を活用した先進的な都市サービスを早期に実装することが条件となっています。

 

 全国で2件の採択のもう一方は、東京都千代田区で東京駅前の事業に関するものであり、それと肩を並べる形で、今回、四日市市の取り組みが『スマートシティ実装化支援事業(都市サービス実装タイプ)』に採択されたことは、国土交通省からも大きな期待を寄せられている証といえます。

 

 四日市市が実装を目指す都市サービスは、以下の4つとなります。

 

①『利活用空間活性化ツールの構築』

・人流計測用のAIカメラと情報発信用のデジタルサイネージの整備

・取得したデータを視覚化するダッシュボードの構築

・3者向けのサービス開発(混雑状況などの情報発信など市民向け、マーケティング情報など事業者向け、施策の効果把握など行政向け)

 

②『四日市版MaaS(Phase-1)の構築』

・自動運転バスやパーソナルモビリティなども含めた総合的な公共交通予約決済サービスの構築

・将来的に駐車場、ホテル、レストラン等の予約システムとの連携を見据えた「MaaS×街歩き」サービスの展開

 

③『バーチャル空間におけるコミュニケーション・ツールの構築』

・既存の「メタバースYOKKAICHI」のPLATEAUデータを活用したアップデート

・バーチャル空間上におけるアバターを活用した市民間の意見交換、集約機会の創出、サービス化

 

④『中央通りにおける3D都市モデルを活用したプランニング/マネジメント・ツールの構築』

・PLATEAUを活用した中央通りのデジタルインフラ台帳構築

・データ利活用による中央通り公共空間及び施設計画の最適化ツールの構築

 

 今回、四日市市のスマートシティの実装に向けた、大きな補助金採択を受けました。

 

 国土交通省の支援を得て、全国の先進事例となる中心市街地のスマート化を令和7年度を目標とし、早期に実装に繋げていきます。