昨年3月に、四日市市が事務局を務め、三重県、四日市市、コンビナート企業、エネルギー企業、学識経験者等が参画する『四日市コンビナートのカーボンニュートラル化に向けた検討委員会』が発足し、4回の委員会及び各部会の議論を重ね、今年3月に『四日市コンビナート 2050年カーボンニュートラル化に向けた検討報告書』を公表しました。

 

 当報告書では、「2050年の本市臨海部コンビナートが目指す将来像(グランドデザイン)」やそれに向けての「企業や行政が取り組むべき内容」等を取り纏めています。

 

 グランドデザインは、大きく以下の3つの項目に分かれています。

 

●エネルギーの脱炭素化・低炭素化

●化学品製造プロセスの脱炭素化・低炭素化

●産業集積地の基盤整備/産業誘致

 

 この報告書の公表により、四日市コンビナートのカーボンニュートラル化への大きな道筋が出来上がったことになり、今後、当報告書に基づいて様々な取り組みが進められることになります。

 

≪四日市コンビナート2050年カーボンニュートラル化に向けた検討報告書について≫

 つまり、今年度以降、当報告書で示した四日市コンビナートのグランドデザインの具現化を目指し、実際に具体的な取り組みを推進していくフェーズに入りました。

 

 7月19日には、検討委員会に参画していたメンバーにが継続する形で『四日市コンビナートカーボンニュートラル化推進委員会』を新たに設置し、カーボンニュートラル化推進に向けての一歩踏み込んだ取り組みが始まりました。

 

 検討委員会では、企業間で具体的な取り組みを協議していく部会が2部会(「生産プロセス部会」「副生ガス利活用検討部会」)設置されていましたが、推進委員会では新たに4部会(「ケミカルリサイクル連携部会」「共同インフラ設備連携部会」「水素・アンモニア拠点化検討部会」「広域・他業種連携部会」)を設置し、計6部会の体制となります。

 

 新たな4部会の内、現時点でスタートしているのは「ケミカルリサイクル連携部会」「水素・アンモニア拠点化検討部会」の2部会で、「ケミカルリサイクル連携部会」では、DIC㈱が部会長を務め、食品トレーやペットボトル回収・リサイクルをテーマとし、「水素・アンモニア拠点化検討部会」では東ソー㈱が部会長を務めて、水素・アンモニアの需要量の拡大、供給拠点化をテーマとしています。

 

 企業の皆さんの協力により、多様な部会が、数多く始動してきました。

 

 活発な部会の議論に期待します。

 

 産業都市、四日市市として、引き続き、三重県、国、民間企業、関係機関等と力を合わせ、カーボンニュートラルの取り組みを着実に進めていきます。