3月30日、『四日市市農業センター』が赤水町にリニューアルオープンしました。

 

 『四日市市農業センター』は、農産物の展示栽培、農業従事者等の研修及び市民が農業に触れる場を提供することによって、農家所得の向上と担い手の確保・育成、農業や食育に対する理解の推進を図ることを目的としています。

 

 『四日市市農業センター』の歴史を見ていくと、昭和32年6月に「四日市市農業研究指導所」として施設が整備され、発展途上にあったガラス温室やビニールハウスで栽培する施設園芸に着目し、当地域へのより収益性の高い作物の導入を目指して試験栽培を開始しました。

 

 そして、観葉植物、シクラメン、トマト、メロンなどの試験栽培の拠点として農家への技術指導を行い、そして、名古屋・大阪といった大消費地も近い地の利を活かし、当地域が県下でも有数の産地へと成長することとなりました。

 

 その後、平成9年度に「四日市市農業センター」に名称を変更し、市民の園芸に対する関心の高まりに応えるため、園芸教室の開催、市民菜園の開設・管理などの業務も担えるようになりました。

 

 その後、平成30年度に、農業センターの将来のあり方について検討を行い、「儲かる農業・強い農業・新しい農業・生活の中にある農業」の拠点とすることをコンセプトにする「四日市市農業センター基本構想」を策定し、その基本構想に基づき、今回のリニューアルが行われました。

 

 更に、中学校への給食を提供する「学校給食センター」が『四日市市農業センター』の隣に整備されたことから、給食の試食や農産物の作付け・収穫体験等を通じて食育・地産地消の拠点として位置付け、様々な取り組みを進めていきます。

 

 具体的な取り組みとして、リニューアルした『四日市市農業センター』では、スマート農業の一環として気象センサーを設置し、各種気象データを蓄積・解析し、農家の皆さんがデータに基づいて栽培管理が出来るよう、三重県やJA等の関係機関と連携して普及に努め、農作業の効率化・高品質化を推進していきます。

 

 また、新たに今回「農産物加工室」を設け、農産物の加工品の試作が行える様になり、地域の農産物の加工実習や商品化に向けた研修会を実施していきます。

 

 更に、別館のふれあい館や駐車場を使い、栽培体験や収穫体験、寄せ植えや草木染めなどの様々な体験や地元農産物を販売する「マルシェ」の開催も予定しています。

 

 四日市市の農業振興を図る拠点となる『四日市市農業センター』のリニューアルによって、一層強力に本市の農業をバックアップし、盛り上げていきます。