今回のブログでは、令和4年度の「全国体力・運動能力、運動習慣等調査結果」を取り上げます。

 

 当調査は、全国全ての小学5年生、中学2年生を対象に行われ、毎年結果が公表されます(令和2年度はコロナの影響で中止)。

 

 令和4年度の体力・運動能力の全国結果は、中学校、小学校男子・女子全ての部門において、昨年度を下回り、コロナ禍における子ども達の体力・運動能力の低下が大きな課題となっています。

 

 その傾向は、三重県でも現れており、三重県でも中学校、小学校男子・女子全ての部門において、昨年度を下回りました。

 

 四日市市では、小学校男子は昨年度を僅かに上回りましたが、中学校男子・女子、小学校女子で昨年度を下回りました。

 

 一方で、四日市市と全国との比較ですが、中学校男子・女子共に全国平均を上回り、小学校の男子・女子共に全国平均を上回りました。

 

 本市の中学校の結果は一定の評価が出来ますが、小学校の体力低下が著しく大きな課題となっています。

 

 国は、令和元年度に体力・運動能力が低下の要因として、スマートフォンの普及などに伴い、子ども達の運動時間が減少していることなどを挙げていましたが、これにコロナ禍が重なり子ども達の運動機会の減少に拍車が掛かっています。

 

 しかし、学校や体育の授業以外での運動やスポーツを行う時間については、平成29年度以降下降が続いていましたが、中学校女子を除いて上昇傾向に転じており、僅かではありますが改善傾向が見られています。

 

 四日市市では現在、『教育するなら四日市』を掲げ、学力、体力の向上に力を入れています。

 

 本市としても、四日市市運動能力・体力向上推進委員会で、体力・運動能力の現状と課題を把握し、体力の向上に関わる有効な取り組みを検討、発信をしています。

 

 そして、令和2年度には、主運動と5分間運動のつながりという視点から従前の5分間運動を見直し、小学校の指導資料として「新5分間運動スタートブック」を作成し、令和3年度には、中学校版の「Warm up+新5分間運動スタートブック」、令和4年度には「新5分間運動からはじめる 授業づくりガイドブック」を作成しています。

 

 また、教師の意識改革、指導力向上を目指し、体育担当者研修会を年3回実施し、令和4年度の研修会では、外部講師を招聘し「できる わかる○○運動系における指導のポイント」というテーマで技能指導のポイントについて学ぶ研修を行っています。

 

 今後は、四日市市運動能力・体力向上推進委員会を中心に、調査の分析結果を踏まえた指導資料等、有効な手立てを継続して発信し、運動やスポーツの特性に触れる授業づくり、どの子どもにも学びを保障した授業づくりに加え、日常的に体を動かすことができる環境づくりを進めたり、体を動かすことの意義を見つめなおさせたりしながら、主体的に運動しようとする子どもたちを育てていきます。

 

 また、マラソン大会やなわとび集会等、一定の期間に集中的に行われる体力向上の取り組みや体育的行事に加え、日常的且つ継続可能な体力向上の取り組みを進めていきます。

 

 今後も、教育委員会と力を合わせて、多くの"元気もりもり"な子ども達を育てていけるよう努めていきます。