四日市市立橋北中学校が令和4年度の『第15回キャリア教育優良教育委員会、学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰』を受け、2月3日に関係者からの報告を受けました。

 

 今回、全国の中学校で当表彰を受けたのは32校で、三重県においては橋北中学校のみという貴重な受章となりました。

 

 文部科学省は、『キャリア教育』を「今、子どもたちには、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力が求められており、この視点に立った日々の教育活動」としています。

 

 そして、学校の特色や地域の実情を踏まえつつ、子どもたちの発達の段階にふさわしい『キャリア教育』をそれぞれの学校で推進・充実させるという方針を取っています。

 

 四日市市は、以前より『キャリア教育』に力を入れており、平成28年度は西笹川中学校、平成29年度は山手中学校、平成30年度は羽津中学校、令和元年度は下野小学校、令和3年度には保々中学校が表彰を受けており、令和2年度が表彰が無かったことから、令和4年度の橋北中学校の表彰で6年連続での表彰となります。

 

 四日市市が力を入れている『キャリア教育』が全国的にも高く評価されています。

 

◆橋北中学校の『キャリア教育』の取り組み

 

①「4つの力」とキャリア教育の取り組み

 橋北中学校で設定しているキャリア教育にかかる「4つの力」を踏まえ、修学旅行、職業体験学習、自然教室などの各学年の行事や取り組みにおいて、生徒自身が、どのような力を身に付けることが重要かを主体的に考える学習を行っています。

 

 活動後の振り返りでは、生徒が取り組みを通じて伸ばすことができた「4つの力」を自己評価し、学んだことや身に付けた力を新聞やプレゼンテーションソフトにまとめ、他の学年や保護者、関わった事業所等へ報告を行うなどして、自らの変化や成長を認識できるようにすること、将来についてより深く考えられることなどを大切にしています。

 

②地域密着の職業体験学習

 生徒が自己肯定感を高めるとともに、地域を知り、地域の魅力を発信できるよう、校区内の事業所と日常的に連携を図りながら、地域密着型の職業体験学習を行っています。

 

 職業体験学習期間中、オンラインで報告会を開催し、良かったことや反省点などをクラスで共有することで、翌日の体験活動の充実を図っています。

 

 さらに、職場体験後には、お世話になった事業所の方等に向けて、成果報告会を開催しています。

 

 報告会に向けての企画、運営についても生徒自身で行うなど、4つの力の実践の場としています。

 

③園・小・中が連携したキャリア教育

 橋北小・中学校は令和4年度の四日市版キャリアパスポート推進モデル校に指定されており、橋北中学校区におけるめざす子どもの姿を「出せる強さと受け止めるしなやかさ」とし、発達段階に応じたキャリア学習、園小中の交流を進め、子どもたちの主体性、多様性を育む教育・保育を推進しています。

 

 

 橋北中学校では、地域と学校が連携を図り、様々な取り組みを進めてきました。

 

 これまでご尽力頂いた関係者の皆さんに深く敬意を表します。

 

 現在、四日市市では、体系的なキャリア教育を推進するため、各中学校区におけるキャリア教育全体計画及び年間計画を毎年見直し、四日市版キャリアパスポートの活用、四日市版キャリアパスポート推進モデル校による検証等に取り組んでいます。

 

 四日市市は「教育するなら四日市」を掲げ、教育環境の充実に取り組んでいますが、こういった現場の取り組みが全国的に評価されたことは非常に意義のあることだと認識しています。


 これからも四日市市の教育の強みである『キャリア教育』を推し進め、今後も、全国から注目される学校を目指して、積極的な取り組みを進めていきます。