この夏、多くの地域で伝統行事が再開されています。
8月14,15日には、ユネスコ無形文化遺産に登録されている富田地区の「鳥出神社の鯨船行事」が3年振りに開催されました。
新型コロナウイルス対策から、関係者のみの参加となりましたが、地域にコロナ前の賑わいが戻ってきました。
また、各地での石取祭も3年振りに開催されています。
今年の嬉しいニュースとして、富田地区の「北村石取祭」の祭車の復元が完成しました。
「北村石取祭」は、大正4年に始まり、桑名市から祭車を購入されて使用していましたが、自然災害や老朽化によって祭りは一時中断されていました。
その後、平成8年に祭車を制作し復活を遂げたのですが、祭車は白木のままでした。
この祭車が、今年、漆を塗り、蒔絵、錺金具〔かざりかなぐ〕等を施した華麗な姿に復元されました。
私も祭車復元完成の式典に参加し、復元された祭車を見させて頂きましたが、漆塗り、螺鈿細工の素晴らしさに感嘆しました。
その他にも、様々な伝統行事、地域行事が再開しており、活動を通じ地域に活力が戻りつつあります。
私の地元水沢地区でも、水祭りが開催され、2年前に奉納300年を迎えた「お諏訪踊り」が実施されました。
祭りの開催に対する喜びの声を多く聞きました。
地域の伝統行事は、地域の活力に繋がりますね。
一方で、祭りや地域行事は、技術や伝統を継承する必要があり、コロナ禍での空白は各団体に大きな影響を与えています。
そういった点からも、コロナ禍であっても3年振りに開催出来たことは大きな意義があったと思います。
新型コロナウイルスの感染者数はまだまだ高い水準ですが、コロナ対策と並行してこうした社会活動を着実に取り戻していく必要があります。
行政としても引き続きの支援を実施していきたいと思います。
今夏、開催を断念された地域や団体もありますが、何とか来年は実施出来ることを願っています。