文部科学省が2021年3月に実施した「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」を基に、日経BPが公立学校の情報化度合いを独自の手法でランキング化した『公立学校情報化ランキング』にて、四日市市が小学校、中学校の部門共に、全国上位にランクインしました。

 

 本ランキングは、コンピューターや無線LANといった「インフラ整備率」と、教員のICT活用力などを示す「教員指導力」のそれぞれでスコアを算出し、それらの平均を総合スコアとして順位を付けています。

 

 なお、小学校部門は5校以上ある自治体、中学校部門は3校以上ある自治体がランキング対象となっています。

 

 四日市市は、「インフラ整備率」「教員指導力」共に、高い結果となり、小学校部門では5位、中学校部門では8位と大健闘しました。

 

 当ランキングでは、三重県は近畿地方と区分けされていますが、近畿地方で小中学校共に1位、中部地方に置き換えると小学校で1位、中学校で2位という結果でした。

 

 この背景には、四日市市では、約10年前から着実に学校でのICT機器の整備を進めてきたことにあります。

 

 具体的には、教員の1人1台校務用コンピュータの配備を平成20年度に行い、平成21年度には各学校への電子黒板の導入、令和元年度には校務支援システムの導入を行う等、授業づくりや学校全体の業務改善を図ってきました。

 

 また、中学校では平成29年度に、小学校では令和元年度に各教室に大型提示装置を配備し、どの授業でも活用できる環境を整えています。

 

 そして、コロナ禍で全国的に大きく前倒しとなった児童生徒1人1台タブレット端末の整備も、他の自治体が複数年掛かって配備する中、本市は1年で整備を進めました。

 

 更に、「教員指導力」の面では、上記の様に、四日市市では早い段階から学校でのICTインフラ整備に力を入れてきたことから、授業でICTを活用する環境を早期に整えることが出来、教員のスキルアップを図ることが出来ました。

 

 特に、教員研修には力を入れており、全小中学校59校にICT出前研修(クラウド活用研修、授業支援ソフト活用研修等)を実施しています。

 

 加えて、昨年度は他の自治体でも実施が少なかったWEB会議システムの研修も先進的に実施し、遠隔教育にも対応できるように準備を進めてきました。

 

 この様な成果が、今回の『公立学校情報化ランキング』での高い評価に繋がったといえます。

 

 今後も、Society5.0時代における本市の教育環境をより一層向上していくために、第4次学校教育ビジョンにおいて、学校教育におけるICT活用とデジタル化推進の基本構想となる「四日市市GIGAスクール構想」を位置付け、取り組みを進めていきます。

 

 来年度は、教員用1人1台タブレット端末の配備を進め、引き続き、インフラ整備と教員力の向上に取り組み、『教育するなら四日市』をより一層推し進めていきます。

 

≪公立学校情報化ランキング ―小中高等学校の上位自治体≫