地域産業を支える物流拠点である『四日市港』において、今年度から新たな重要事業が始まっています。

 

 今年3月末に、国土交通省が「四日市港霞ヶ浦地区国際物流ターミナル整備事業」の新規事業化を発表し、今年度から国の予算に当該事業費が盛り込まれています。

 

 具体的には、四日市港霞ヶ浦地区の北埠頭に新たな81号岸壁を整備するというものです。

 

 四日市港霞ヶ浦地区では、近年、臨港道路 霞4号幹線や新名神高速道路が開通する等、背後圏とのアクセスが格段に向上し、港の利便性が高まっています。

 

 加えて、東海環状自動車道の全線開通が2024年度に控えており、その際には岐阜県と四日市港との繋がりもより強固なものになり、更なる需要の高まりが期待できます。

 

 現在、新型コロナウイルスの影響で、外貿コンテナ取扱高等はコロナ前の水準より落ち込んでいるものの、アフターコロナにおける需要の高まりを見据え、四日市港霞ヶ浦地区の機能強化は本市の産業界においても重要な課題でした。

 

 これまでに、地元経済界や港湾関係者、三重県、四日市市等で「四日市港霞ヶ浦地区北埠頭の整備を進める会」を立ち上げ、霞ヶ浦地区北埠頭81号岸壁の事業化に向け、『四日市港の将来を考えるフォーラム』の開催や国への要望活動を続けてきました。

 

 その思いが今回、結実した事に、大きな喜びと今後の四日市港の発展への期待を感じています。

 

 今回の事業化決定により、四日市港に初めてのコンテナ船用の耐震強化岸壁等が整備されることになります。

 

 これにより、コンテナ貨物量の増加や船舶の大型化への対応が図られ、地域産業の競争力強化やサプライチェーンの強靭化に資する港湾機能の強化に向けて大きく前進することになります。

 

 また、防災・減災の面でも、南海トラフ地震などに備えるための大規模災害時の港湾物流機能の確保に繋がり、企業の事業継続、社会・経済活動を維持する上でも非常に大きな役割を果たすことになります。

 

 四日市港は、今回の霞ヶ浦地区北埠頭81号岸壁の整備により、大きな機能強化が実現します。

 

 国の発表では、4年後の令和7年度の暫定供用が予定されています。

 

 今回の事業化に際し、ご尽力いただきました国、関係国会議員の皆様、関係事業者の皆様には心から感謝申し上げます。

 

 そして、四日市市としては、今後も国、県、四日市港管理組合、そして地域関係者と緊密に連携し、円滑に事業が進捗し、早期整備が図られる様、全力で協力していきます。