三重交通が運行する、近鉄四日市を起点とし和無田改善センターを終点とする全長16.7kmの「長沢線」は、これまで市の南西部から近鉄四日市駅を結ぶ路線として重要な役割を果たしてきました。

 

 しかし、継続的な利用者の減少に伴い、今月(令和2年9月)末をもって運行を終えることとなりました。

 

 「長沢線」が廃止となると、代替の公共交通が存在しないエリアも広く発生することになり、市は路線廃止後の対応についてこれまで検討を進めてきました。

 

 そして、この度、四日市市と三重交通が共同で、バス停「県立総合医療センター」を起点、「小山田病院」を終点とする『こにゅうどうくんライナー』を運行することとなりました。

 

 『こにゅうどうくんライナー』の路線の全長は20.6kmとなり、これまでの市内のバス路線の考え方を大きく転換し、近鉄四日市を起点とした路線ではなく、先日、イオンタウン四日市泊に整備を行ったバスの「乗継拠点」を中心とし、地域の医療機関等をきめ細かく経由する支線化としました。

 

 乗継拠点の整備と合わせて、バス路線の支線化を行うのは、三重県初の試みになります。

 

 『こにゅうどうくんライナー』は上述の様に、新たに「小山田病院」「県立総合医療センター」と共に「四日市南部医療モール」もバス停に加え、通院にも便利になる様に工夫しています。

 

 これまで、四日市市ではデマンド交通の社会実験を実施してきましたが、多くの方が「医療機関」や「商業施設」を目的地とされていることから、『こにゅうどうくんライナー』はこういった住民のニーズに沿った路線としています。

 

 それにより、近鉄四日市への直接の運行は行われませんが、「乗継拠点」であるイオンタウン四日市泊にて、国道1号線を走る「四日市平田線」と接続しており、乗り換えにより近鉄四日市まで移動することが出来ますし、『こにゅうどうくんライナー』は四日市あすなろう鉄道の「内部駅」を経由するのであすなろう鉄道への乗り継ぎも可能です。

 

 全国的に公共交通の維持が課題となる中、四日市市では中心部での「バスタ」の整備と併せて、郊外での乗継拠点の整備、そしてそこからの支線化を中長期的な取り組みとして進めていく予定です。

 

 『こにゅうどうくんライナー』は、その第一歩となる路線となります。

 

 バスの車両には、沢山の「こにゅうどうくん」のラッピングされています。

 

 是非、多くの方にご利用頂けることを願っています。