昨年12月25日の四日市市議会 本会議にて、『四日市市自治会加入の促進と自治会活動推進のための条例』が満場一致で可決され、当条例が今年の4月1日より施行されることとなりました。
本市では、地区市民センターを核として自治会等が中心となって住民相互の支え合いにより、地域福祉や防犯・防災等の取り組みを行っています。
市としては今後、更なる高齢化が見込まれる中、避難行動要支援者や地域包括ケアシステムなど高齢者の見守り活動を強化していく必要があります。
この様な背景のもと、本市において自治会は地域を支える大変重要な役割を担って頂いておりますし、今後も担って頂かなければなりません。
しかし一方で、核家族化や高齢化が進み、地域活動への参加意識や重要性の認識等が希薄化しており、地域コミュニティを維持・向上させていくことが大きな課題となっています。
四日市市の自治会加入率は、近年85%程度で一定水準を維持しており、全国の同格市と比べても比較的高い水準にありますが、上述の通り、役員の高齢化や自治会活動の縮小等がみられる傾向にあります。
こういった中、平成30年9月に四日市市自治会連合会から、「自治会加入の促進と自治会活動推進のための条例策定の要望」が市長宛で提出されました。
そういった経緯を踏まえ、四日市市は、平成30年度から地域社会における安全・安心ネットワークとして重要な役割を担っていただいている自治会への加入を促進し、求心力の強化を図ることを目的に、『四日市市自治会加入の促進と自治会活動推進のための条例』の策定に取り組んできました。
議会での協議やパブリックコメントの実施など、多くの意見を取り入れる形で、この度の条例が仕上がりました。
当条例には、地域住民の自治会への加入及び参加に関する基本理念並びに地域住民、自治会及び事業者の役割並びに市の責務を定めており、それぞれの立場の者が立場に応じた役割や責任を遂行し、地域社会の活性化を図ることを目的にしています。
自治会の組織力の低下は全国的な課題ではありますが、四日市市としては当条例の制定を契機に、住民等の地域に対する意識を向上させ、力を結集し、地域力の向上が図られる様に新たな施策を含めて展開していきたいと考えています。
地域力の向上は、福祉の充実や防災対策にも大きく影響を与えます。
今後も粘り強く地域力の向上に取り組んでいきます。