今回のブログでは、朝明中学校区が抱える課題について整理をしていきます。

 

 以前のブログでは、『大矢知興譲小学校の施設課題』について取り上げ、早急に対応しなければならない課題であることを説明しました。

 

≪参考ブログ≫

【大矢知地区/朝明中学校区における教育的課題】大矢知興譲小学校施設課題の解決に向けて

http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-12250597355.html

 

 これまで、教育委員会は朝明中学校移転を進める理由として、以下の5つの教育的課題を挙げていました。

 

①人口約2万人の地区に中学校がない

②大矢知地区の中学生が地区外の4つの中学校に通学

③朝明中学校への遠距離自転車通学

④朝明中学校の学校施設課題

⑤大矢知興譲小学校の学校施設課題

 

 これらの教育的課題の内、朝明中学校の課題が①~④、大矢知興譲小学校の課題が⑤です。

 

 前回のブログで、大矢知興譲小学校の課題は単独で解決を図るべきとの考え方を示しました。

 

 大矢知興譲小学校の課題が単独で解決すると残りの課題は、朝明中学校の課題である①~④のみとなります。

 

 ここで重要なのは、①~④の課題が揃えば、一般的に残り20年以上も使用出来る中学校の移転新設が必要という意思決定になるかどうかです。

 

①人口約2万人の地区に中学校がない

⇒人口約2万人の地区の大矢知地区には中学校が出来るが、人口約1万3000人の八郷地区から中学校が無くなる

 つまりは、校区内での人口バランスに応じて中学校の場所を変更するというもの

 

②地区の中学生が地区外の4つの中学校に通学

⇒大矢知地区の中学生は、地区内の1つの中学校と地区外の3つの中学校に通学

基本的に4つの中学校に分散する構図は変わらない。

 つまりは、中学校の移転でも実質的な課題解決にならない。

 

③朝明中学校への遠距離自転車通学

⇒大矢知地区の生徒は自転車通学では無くなるが、八郷地区の生徒は自転車通学になる

  つまりは、校区内での人口バランスに応じて中学校の場所を変更するというもの

 

④朝明中学校の学校施設課題

⇒朝明中学校の施設不足は、生徒一人当たり面積を考えると、朝明中学校は山手中学校、常磐中学校に次いで3番目。

 山手中学校、常磐中学校の施設課題を解決せずに、優先的に朝明中学校の課題解決を図ることは、市内中学校に対する公平・公正が担保出来ない。

 また、他の市内の小学生、中学生は耐用年数70年というルールの下、学校に通っている。

 そして、朝明中学校の施設の安全対策は、大規模改修にて対応可能。

 

 整理すると、課題①③の理由である「校区内での人口バランスに応じて中学校の場所を変更する」ですが、学校建て替えの際ならまだ余地があるとしても、建て替えでもないタイミングで校区内人口バランスでその都度中学校を移転させることは現実的に考えにくい。

 

 課題②は、移転でも解決が図られないので、もはや移転の理由には成り得ません。

 

 課題④は、上記の通り、現状を考えると市内中学校に対する公平・公正な対応という観点から朝明中学校を優先的に環境改善を図ることは難しい。

 

 こうやって、課題の一つ一つをきっちり整理していくと、残り20年以上も使用出来る中学校を数十億円掛けて今、移転させる必要性は乏しいという判断になります。

 

 従って、朝明中学校の課題は現在の場所での大規模改修で対応するべきと考えます。

 

 次のブログでは、これからの「大矢知地区/朝明中学校区における教育的課題」解決に向けたアプローチ、そしてスケジュールについて書いていきます。

 

≪関連ブログ≫

・【大矢知地区/朝明中学校区における教育的課題】大矢知興譲小学校施設課題の解決に向けて

http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-12250597355.html