今回のブログでは、私が市長就任後に方針転換を打ち出した『朝明中学校移転事業』について取り上げます。

 

 1月13日の臨時議会での「市長就任所信表明」演説の中で、『朝明中学校の移転を行わない』という方針をお示ししました。

 

≪参考ブログ≫

【市長就任所信表明⑨】<朝明中学校移転中止>小学校、中学校の課題を切り離して解決を図る

http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-12246491269.html

 

 話を進める前に、少し課題を整理します。

 

 これまで教育委員会は朝明中学校移転を進める理由として、以下の5つの教育的課題を挙げていました。

 

①人口約2万人の地区に中学校がない

②大矢知地区の中学生が地区外の4つの中学校に通学

③朝明中学校への遠距離自転車通学

④朝明中学校の学校施設課題

⑤大矢知興譲小学校の学校施設課題

 

 これらの教育的課題の内、朝明中学校の課題が①~④、大矢知興譲小学校の課題が⑤です。

 

 私は、大矢知興譲小学校の課題と朝明中学校の課題は切り離して解決を図るべきという考えを持っています。

 

 そして、この5つの課題の中で最も深刻で早急に対応しなければならない課題は、「⑤大矢知興譲小学校の学校施設課題」であると認識しています。

 

 現在、大矢知興譲小学校は児童数が770人を超える大規模な学校であり、現在も児童数は増加傾向にあります。

 

 これまでも、南校舎3階の増設やプレハブ増築などを繰り返し、普通教室や特別教室の確保を図ってきました。

 

 こういったことから、教室の配置が複雑になっており学校施設としての使い勝手の悪さが生じているほか、南校舎3階の増設部分に配置した教室の一部は日照条件が悪いところもあります。

 

 そして、校地が限られていることから、体育館やプールを学校敷地外に設けられています。

 

 加えて、大矢知興譲小学校は将来的に900人を超える児童数となり、平成35年以降は普通教室数の不足が生じることが予想されております。

 

 これまで、教育委員会が示してきた『朝明中学校移転案』では、この大矢知興譲小学校の施設課題を新しく移転する朝明中学校の施設の一部を利用して解決を図るとしていました。

 

 果たして、道を挟んだ中学校の施設を利用することで小学校の施設課題を解決するという方法が、子ども達にとって良い解決方法なのでしょうか。

 

 私は、大矢知興譲小学校の課題は小学校の課題として単独で環境改善を図ることが、小学校に通う子ども達にとってベストであると考えています。

 

 教育課題の本質を見定め、小学校の施設課題を中学校移転の為の理由にしてはいけません。

 

 次回のブログでは、 朝明中学校の課題の4つについて掘り下げていきます。