平成26年度から、「三浜小学校」と「塩浜小学校」が統合され、新たな『塩浜小学校』が誕生しました。


 この統合にあたり、四日市市教育委員会は旧三浜小学校の生徒を対象に徒歩通学が2kmを上回る生徒に対してスクールシャトルバスの運行を決めました。


 四日市市としては、初のスクールシャトルバスの運行となります。


 そのスクールシャトルバス、4月7日の始業式に合わせて運行を開始しております。


運行から数日経ちますが、大きなトラブルもなくスムーズに運行されているとの事です。


 一方で、このスクールバスですが、四日市市議会において11月定例月議会、2月定例月議会と2回の議会に渡り、激しく議論が行われました。


 このスクールシャトルバスは学校統合によって通学路が大きく変わることに対する激変緩和措置として導入されるものでしたが、当初教育委員会はこのスクールシャトルバスの運行期間については曖昧な説明しか行わず、終期を明示していませんでした。


 数々の点で教育委員会の説明は曖昧でしたが、代表的なものを挙げると、教育委員会が当初示したスクールシャトルバスが終わるタイミングは塩浜街道の安全整備が確保された時でした。


 しかし、スクールシャトルバスを利用する生徒が将来的に想定している通学路は塩浜街道を通る通学路では無かったのです。


 確かに新たに塩浜街道を通う事になる生徒が存在し危険箇所を通学しなければならないという状況があり、塩浜街道の安全整備が求められていたのは事実ですが、それはスクールシャトルバスとは別次元の関係の無い話なのです。


 つまり、スクールシャトルバスを利用する生徒が通学路として使わない塩浜街道の整備をスクールシャトルバスの終期と設定していたのです。


 市内には4km(1時間以上)の徒歩通学を強いられている子供達も数多く存在します。


また、2kmを超える距離を徒歩通学している子供達は何百人といるのです。


 スクールシャトルバスの議論が集中的に行われた教育民生常任委員会では、終期が明示されていない状況、つまり無期限でスクールシャトルバスを運行させるのは、市内の小学生の通学環境の公平性の観点から望ましくない。


 小学生は自らの学校区を自らの足で歩ける様にする事が健全な状態であるという意見が大半を占め、委員会ではスクールシャトルバスの運行予算を認める代わりに、運行初年度である平成26年度の2学期から段階的に徒歩通学の練習を始める事を教育委員会に約束させました。


 この事により、今年度の2学期からスクールシャトルバスに乗る生徒に対して、徒歩通学の練習が行われ、長くても数年で当スクールシャトルバスは終期を迎えることになります。


 四日市市初のスクールシャトルバス運行の背景にはこういった議会審議がなされていたのです。