四日市市議会 11月定例月議会における平成25年度補正予算等の審議は、12月10日から各常任員会審議に入りました。




 私が所属する教育民生常任委員会は、昨日審議を終えました。





 今回の教育民生常任委員会の審議の中で、最も時間が割かれた項目は、平成25年度補正予算として上げられてきた『【三浜・塩浜小学校の統合に伴う】スクールシャトルバス運行業務委託費』でした。




 三浜・塩浜小学校の統合によって四日市市初の『スクールシャトルバス』になる当案件について、当ブログでは以前から問題点の指摘してきました。




【三浜・塩浜小学校統合:スクールバスはどこまで認められるか】


・現状整理① ~スクールバス運行基準~


http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-11594308264.html




・現状整理② ~市内小学生の通学実態~


http://ameblo.jp/mori-tomohiro/entry-11594956123.html




 その補正予算が、この11月定例月議会で上がってきた訳です。




 長時間に渡る審議が行われた結果、委員長を除く教育民生常任委員会の8人の委員の内、当予算を全体会に上げて議員全員で再度審議を行う必要があると判断した議員が過半数の5人おり、当予算は全体会審議送りとなりました。




 改めて、12月17日から始まる予算常任委員会全体会の場で、当『スクールシャトルバス運行業務委託費』は全議員にて審議が行われる事になります。




 なぜ、『スクールシャトルバス運行業務委託費』が教育民生常任委員会審議で完了せず、全体会送りになったのか。








 来年度からの「塩浜小学校」と「三浜小学校」の統合が行われ、現在三浜小学校に通っている生徒は塩浜小学校に通うことになります。




 この学校統合によって、旧三浜小学校の生徒の通学環境に急激な変化が生じるので、これに対処する為にスクールシャトルバスを走らせるというものです。




 スクールシャトルバスは、旧三浜小学校の生徒で塩浜小学校までの距離が2km以上の生徒が対象となり、対象生徒は朝一旦旧三浜小学校に集まり、三浜小学校から塩浜小学校までバスに乗って通うという事になります。




 帰宅の際は、塩浜小学校から旧三浜小学校までバスに乗り、旧三浜小学校から自宅までは歩いて帰ることになります。




 市教育委員会が策定した「四日市市スクールシャトルバス運行基準(案)」によると、スクールシャトルバスは小学校の統合が行われた場合に限り、以下の2つの要件を満たした際に運行するとされています。




1.通学距離が概ね2km、通学時間が概ね30分を上回ったとき。




2.通学路における交通量が多いこと、歩道等通学の安全のための設備が十分ではないこと等を考慮して、通学時の自動の安全のための対処が必要であると認めたとき。




 簡単に言うとスクールシャトルバスの運行は、『距離』と『危険性』が必要になります。




 この前提を踏まえてですが、




 教育委員会は「塩浜街道を通る通学路」が危険だとしており、「塩浜街道を通る通学路」の安全性が担保され無い限り、スクールシャトルバスを運行し続けるとしています。




 しかし、現在、教育委員会は、旧三浜小学校の生徒で、徒歩通学になる生徒には、塩浜街道を通学路として歩かせようとしているのです。




 つまり、スクールシャトルバスを運行させなければならない程、『危険』と認識している通学路を他の生徒は通学路として利用しようとしているのです。








 全く矛盾した方針をとっているのです。




 加えて、教育委員会はより安全性が高い塩浜街道を通らない迂回路の存在を認めており、そちらの方が通学路として望ましいと判断しているにも関わらず、迂回路を通学路指定せず、あえて塩浜街道を通るルートにこだわり続けているのです。





「塩浜街道を通る通学路」の『危険性』に対して大きな疑義が生じる事になります。





 四日市市内には2km以上の距離を徒歩通学している生徒が何百人もいる事から、全市的に通学方法の公平性の観点を持たなければなりません。





 今回小学校の統合により急激に通学路が長くなった旧三浜小学校の生徒に対する激変緩和措置としてスクールシャトルバス運行は認めるものの、その終期を明確に定め、その期間内で段階的に徒歩通学に切り替えて行くべきです。


 この様な議論がなされ、今一度スクールシャトルバスの運行を整理し、議員全員でしっかりと審議すべきとの意見が大勢を占め、当案件が全体会に送られるという流れになりました。






 12月17日から始まる予算常任委員会全体会の様子も当ブログで発信していきますので、注目していて下さい。