4月11~12日に掛けて、会派視察に行ってきました。


 会派視察の行程は以下の通りです。


11日 ピコ水力発電 【長野県辰野町】

12日 適正な土地利用に関する条例 【長野県安曇野市】


 今回のブログでは、私のリクエストで視察地となった安曇野市の「土地政策」について報告します。


安曇野市は、2005年に5町村が合併して出来た新しい市であります。


 安曇野市では2011年4月から、「安曇野市の適正な土地利用に関する条例」を制定し、市独自で積極的な土地政策を展開しています。


 今まで土地利用について、都市計画法上何らルールを設けて来なかった部分について市独自の土地利用区分を設けて計画的な街づくりを推し進めています。


 そして、まだ実現はしておりませんが、以前から都市計画法の線引き(市街化区域、市街化調整区域の区分け)があった部分については、都市計画法の線引きを無くし、先述の市独自の土地利用区分を設けていくという先進的な議論が進められています。


 都市計画法で市街化区域、市街化調整区域が定められている事は皆さんご存知かと思います。


 四日市市においても、そのほとんどが市街化区域、市街化調整区域に区分けされます。


簡単に説明すると、市街化区域は開発許可地であり、市街化調整区域は開発規制地です。


 この区分けは、無秩序な市街化を防止し計画的な市街化を形成していく事や農地の保全を行うという事等を目的として昭和43年に制定された都市計画法が発端となります。


 安曇野市の都市計画法の線引きを無くして市独自の土地利用ルールを適用するという事は、実質的にこれまで市街化調整区域に該当していた土地の規制緩和に繋がります。


 ご存知の通り、市街化調整区域については開発が厳しく規制されており、住宅においても「農家住宅」「分家住宅」程度の物しか建てることが出来ません。


 安曇野市では、市街化調整区域の枠組みを取っ払い市独自に『田園環境区域』を設けて、規制緩和を行う方針です。


 どういった規制緩和かというと、『田園環境区域』では農家住宅、分家住宅に加え、独自のルールを設けて一定の開発を許可するというものです。


 現在、全国のほとんどの市街化調整区域の地域では、著しい開発規制によって既存集落の形成・維持が難しい状況になっています。


 四日市市においてもそれは同じです。


農家住宅・分家住宅しか建てる事の出来ない市街化調整区域において人口減少が著しく進んでいるのです。


 市街化調整区域の集落形成を維持していく為にも、本市においてもある一定の規制緩和は必要であると認識しています。


 今年度、私は、四日市の土地政策について深く切り込んでいこうと思っていますので、この画期的な規制緩和を推し進めている安曇野市のケースは大いに参考になるケースであると思います。


 今回の視察は、今後本市の土地政策についての考察を進めていく上で、大変勇気を与えてもらうものでありました。