現在、四日市市において『(仮称)公害に関する資料館』の整備が進められようとしています。


2012年、四日市において大きな議論となりそうな当整備事業について書いていきます。


何度か新聞紙面でも取り上げられていますので、ご存知の方も多いと思います。



 市の説明によると、『(仮称)公害に関する資料館』の整備目的(要旨抜粋)は


「現在を生きる我々は、改めて過去に起こした四日市公害を反省し、

二度と同じ過ちを繰り返さないとの誓いのもと、環境改善のまちづくりと

産業発展の中で得た知識と経験、技術を活かし、市民、企業、行政など

あらゆる主体が協力して、都市と環境が調和するまちづくりをさらに

進めるとともに、市内外に広く情報発信します。


 未来に豊かな環境を引き継ぐために。

公害と環境改善の経験を糧にして、本市が目指す環境先進都市の

シンボルとなる公害に関する資料館を整備します。」


としています。



 また、現段階で市は、『(仮称)公害に関する資料館』の整備を


ヘルスプラザの2階にする事を計画しています。


 これは、ヘルスプラザは旧塩浜病院の跡地に建設されたものであり、


公害被害の象徴的な場所であるとのことからです。



 この議案は、議会にはまだ説明のみので、市議会で議論されたことはありません。



 この『(仮称)公害に関する資料館』の審議が来年度予算と合わせて


2月から具体的に行われていくことになると思います。




 では、いくつか皆さんが疑問に思われることを整理させて頂きます。

(というか、私が最初にこの話を聞いた際に疑問に思ったことの整理です。) 


 公害資料館の整備、これはどこからも発案なのか。


市からなのか、市長の発案か、住民の声か?


 また、なぜ市はタイミングで市は、『(仮称)公害に関する資料館』を整備するのでしょうか。


公害訴訟の判決後、40年が経過しているというものの、


それがなぜ40年という節目なのか?


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 これらの質問に対して市の職員に確認したところ、


この話は「環境部」からの発案であるとのことです。


 環境部によると、四大公害病の一つである水俣病においては、


水俣市で『水俣市立水俣病資料館』、


新潟市では『新潟県立環境と人間のふれあい館~新潟水俣病資料館~』


が既に設立されており、


イタイイタイ病については発生地である富山市で


本年、2012年に『富山県立イタイイタイ病資料館』が開館するとのことです。


 こういう経緯から四大公害病で資料館を整備していないのは四日市のみとなるとの事です。


 こういった背景もあり、このタイミングでの「公害資料館」の整備を打ち出した訳です。



 また、昨年度制定された『四日市市総合計画(平成23~32年度)』においても


(公害体験を活かした環境学習の充実)

 市民・事業者・行政が一体となり、環境改善に取り組んできた歴史と今の本市の環境を

全国に情報発信する拠点として、既存の公共施設などを利用して、公害に関する資料館

の整備を推進します。


 と明記されております。


 この度の、『(仮称)公害に関する資料館』整備の裏側にはこの様な背景があります。



 本日のブログはこのぐらいにしておいて、


次回のブログでは、当、『(仮称)公害に関する資料館』整備に対する


地元塩浜地区の反応を書いていきます。