各国のパビリオンが出来ないと懸念中の大阪万博ですが、次のようなニュースが飛び込んできました。

 

「万博パビリオン建築申請のチェコ「安全性のシミュレーションに時間かかる」着工遅れの実情話す」


2025年の大阪・関西万博で参加する国や地域が自ら建設するパビリオンをめぐっては、19日、参加国で初めてチェコが建築許可の申請書を大阪市に提出。  20日、チェコ政府のオンドジェイ・ソシュカ代表が吉村洋文知事と会談し、完成に向けて協力していくことで一致しました。会談終了後、ソシュカ代表は…。

おおそうか、チェコはパビリオン設計できたのか、と思うじゃないですか?
建築許可の申請書と書いてありますから。
とりあえず、一カ国だけど、出してくれてよかったね、と。

ソシュカ代表もなんだか人のよさそうな感じだし。
ですが、ちょっと気にかかる発言。



「私たちの国には台風も地震もないですし、でも全ての問題には解決策があるので、私たちはその解決策を探っていきたいと思います」

 

私たちの国には台風も地震もないから

ええ、そうでしょうけど、建てるのはあなた方の国ではなくて、日本でですよ。
だから、台風も地震も来ますよ。
で、その辺の日本の法規は決まっているから、それを守ってくれればいいんじゃない?
そもそも、台風や地震が来ることを前提にしているから、急に問題視されても…、
てことなんですけど。
そして、その解決策を探るって、今からですか?
今から探っているってことは、実質設計が終わっていない、出来ていないんじゃないの?

大丈夫なの?

だって、チェコ館はだいぶ前からイメージ図の発表もあって日本側の協力設計者もいたよね?

 


チェコ館はなかなか意欲的な設計デザインで、
建物が螺旋の通路で出来た巻貝みたいな建物なんです。



建物の真ん中が抜けていて、周囲に丸いスロープで巻き上がっていく。

 

つまり、4階までエレベーターや階段のない建築というわけです。
スロープを歩いて回っていくことで、徐々に上っていく、風景が変わる、自分が螺旋の中を動いていくことで、空間や造形デザインを見るだけでなく、体感できるというものです。

 


 

会津若松にある「さざえ堂」とか、
フランク・ロイド・ライトのグッゲンハイム美術館とか、
青木淳さんの潟博物館とか、そういうタイプの建築です。

一目でわかる形状の存在感と、
螺旋に登れるのか?という期待が伝わるタイプの、
ハイアフォーダンスな建築です。


さざえ堂



グッゲンハイム美術館

 


 

潟博物館


 

これらの建築に匹敵するパビリオンということで、
チェコスロバキア、攻めています。

4階相当という規模的にも、螺旋にねじれるという形態、
すべてガラス張りで壁がない、という斬新さも、
すべて建築構造の難しさと直結します。

なるほど~、台風も地震もありません(だから思い切っています)
なるほど~、解決策を探っていきたいと思います。(まだ解決していません!)



「災害に見舞われることを想定した安全性のシミュレーションに時間がかかっている」

吉村知事、ユニフォームの交換している場合じゃないですよ!

ソシュカ代表、さらっとちょっと聞き捨てならないこと言っていますよ!

安全性のシミュレーションに時間がかかっている

かかっている?

かかりました!じゃなく

かかっている、、、

 

現在進行形。

かかったところです、という現在完了形でもなく、
かかった(が、できました)過去形でもなく、
かかっていた(だいぶまえだけど)と過去完了形でもなく、

かかっている(いままさに、まだやっている)

ソシュカさんが言ってるのは、

「おまたせおまたせ、実は、安全性のシミュレーションに時間がかかっていたんですよ~」じゃないんです。

「まだ、安全性のシミュレーションに時間がかかっているんですよ~、でも書類出しますね!」なんです。




クールポコの小田さん出そうかなあ