大阪万博がヤバいってもう、13回目です。
すでに、ブログ再開から二週間くらいやってますよね。

この二週間の動きは、このブログを見ていただいている方々ならばご存知だと思うのですが、ふと、気づきまして。

というのが、ヤバい!って言い始めて二週間、いろんな報道関係者が焦って泥縄でなんかやろうとしたり、誰かの責任に押し付けようとしているようですが、
この二週間、なんの進展もない。

むしろ、裏話や間抜けな話が次々と漏れてくる。
俺の意見が、どんどん広まる。
そこに反論もない。

それが心配。

 

言われっぱなし、書かれっぱなし、全通し、異論なし、承認、あっぱれ。

マジでやばいなあ。

そんな中でも、こんな意見があった。

森山は各国パビリオンが杭を打たされる!と言ってるけども、
杭じゃない「浮き基礎」でやればいいじゃん、と。

ああ、書いてましたね、万博事務局。


これね、実態をホントわかってないなあ。
というものなんです。

こんな解説。

建物を載せたら地盤が沈むんだったら、建物を載せなきゃいい。
建物を載せなきゃいい=建物分の土をなくせば、載ってないと同じなんでは?

という、数字合わせの提案、足し算引き算の世界。

そうかあ、そうだね、そういう風に考えるんだな、
小学生レベルの意見、エンジニアリング不在、知見ゼロの意見だべさ。

確かに、上の図でいう水色の部分、粘土くん



これが、盛り土を支えてくれているのならいいんですが、

要はこういうことなんです。
建物を支える第一番目は盛り土、この盛り土を支えるのは次の地層である粘土層


これが順番に下から支える構造になっていないと、建物は沈みます。

 

後で続きは書きますね。

というわけで、続きを書こうとしていましたら、こんなニュースが飛び込んできました。

 

2025年大阪・関西万博の海外パビリオン建設が遅れている問題で、日本国際博覧会協会は7日、海外の建設業者の参入促進策を発表した。外国企業が大阪府に建設業許可を申請した場合の審査手続きを簡素化し、通常1カ月程度かかるところを約2週間に短縮する。

なんだかなあ、各国の建築家が設計するにあたり、日本の建築法規を順守せよ!という割に、その日本の建築法令集の英語版はなくて、

外国の建設会社が日本で建築をやるにあたって、審査を簡素化する、簡素化とは大概フリーで通すという意味ですから、

要は万博パビリオンは建築法規や構造耐力や耐震は審査しない!ということ。

建築的無法地帯をつくるということです。

というニュースを経て、地盤の話に戻りますが

もう一度、この図を見ましょう。


盛り土という黄土色部分、この部分に建物を建てるのですが、
普通に建てたら、建物の重量分だけ荷重が増えるから、
建物の荷重分に相当する盛り土を取って、埋め込むようにしたら
重量が変わらないんじゃないの?という考。

一見、正しそうに思えますよね。

黄土色部分に建物を載せるんだけど、建物の重さ分増えてしまうから、
増える分を黄土色から取っておけばいい。



レースカーで、車の軽量化のために、搭乗する人間の重さ分を肉抜きする。

まあ、そういう考え方です。

そうかあ、そういう考えかあ、凄いなあ、万博協会。

と恐れおののきました。

というのが、建物はどこに載っているのかというと、黄土色の盛り土層ですが、
実際には盛り土層というのは、文字通り後から持った土でしかなく、
地盤全体ではどうだったかというとその下に水色の粘土層。


 

その水色の粘土層が、

沈む。



黄土色は、薄皮みたいなものですが、一応沈まない。
その重量分で、水色が沈む。

盛り土が乾いた皮みたいなもんで
その下はグズグズという感じ。
チョコレートコーティングされたババロアとか、
シュークリームみたいな構造。



もういちど、いらすとやの絵で確認しましょう。



こういう地層だったんですよね。

盛り土チームがパビリオンというお神輿をかつぐ、
その盛り土チームを粘土チームがかつぐ、

けど、その前に、盛り土チームを支えきれない、沈むと言ってる。
盛り土の荷重で粘土層が圧密沈下を起こすといってるわけです。

なのに、こうしろと言ってる。


盛り土の荷重は変わっていない。


いらすとやで状況を確認してみましょう。


盛り土の部分の土だけじゃ、粘土チームが支える重さは変わらない。

つまり、こういうことなんじゃないですかね。
浮き基礎工法という呼び方で「直接基礎」にするのならば、
沈下に相当する部分の土までも拝土し、
建物と重量相殺しなくてはならないのではないのか?という疑問です。

 

ここまで地下を掘って排土しないと、荷重と浮力は釣り合わないんじゃないでしょうか?

にもかかわらず!!
こんな記述がある。

 

掘削範囲は、地表面から2.5メートル以内としなければならない。
そして、盛り土は3メートル程度である。
 

謎ルール

盛り土は3メートル、掘削範囲は深さ2.5メートルまで。

 

 

つまり、浮力を得るところまでの地下構造をつくることができない!!





クールポコ小野さんの出番です。