大阪万博がピンチ!に関して、熱量が上がってきましたよ。
毎日、なんか新しい情報が上がってくる。

そして、日刊ゲンダイでも私の連載が始まっております。
「開催ピンチ大阪万博時限爆弾」というのがそうですね。


本日のニュースで一番びっくりしたのが!これです。

 

 

大阪・関西万博に参加する国・地域が建てるパビリオンの建設申請が1件もない問題をめぐり、大阪府の吉村洋文知事は26日の記者会見で、国・地域が自費で設計・建設する「タイプA」について「無理だなという国に対してまでずっと(タイプAに)固執するのはやめた方がいい」と述べた。



タイプAって50か国くらいしかないんですよ。
しかも、配置計画の赤い部分、リングの内側のほとんどを占める敷地。



それが、なくてもいい?

しかも、招待した側が相手のせいにしています。

「無理だなという国に対してまでずっと(タイプAに)固執するのはやめた方がいい」

無理なのは相手の事情じゃなくて、このブログで書いてきているように、大阪万博協会のせいですよね?
日本の建築法規を抑えて設計しろ!という割に、
英訳された建築法令集もずっと品切れで放置してるし。

これ、わかりやすくなにやったか食べ物で説明してみると、
外国の方に、どうぞ食べに来てください、とアナウンスした寿司屋があったとする。


 

メニューをください、と頼んだら、日本語のみ。
寿司の写真もない。
 


これ見て寿司を頼めといわれても、読めないし、招待されたから来たのに…
で、「そーりー、何を頼んだらいいかわかりません、、」

それに対し、

いや、寿司を食べようといわれてきたのに、メニューが読めないから注文できないよという要望に、じゃあ帰ってよし!みたいなもの。

理想論とか根性論だけじゃなくて、あるべき工期のスタイルを分析するべきだ」とし、「タイプAで絶対しなければならないとなると、間に合わないところが出てくる」と指摘。協会が8月末までに各国の対応を見極めるのに合わせて、タイプBも含めた他の手法を示すべきだと説明した。

とのことですが、
タイプBって10軒しか」ないじゃんね。

そもそも、なんですが、
タイプAだから遅い、とかタイプBなら早い、とか、費用が云々という前に、そもそもここで建てるのどうなんだ?というのが、以前から言っている地盤の問題なんです。


ガイドに書いてあるように、万博用地は埋め立てホヤホヤなんです。
2019年から埋め始めて、2023年の3月に完成予定って今年じゃないですか!
しかもまだ4か月しか経ってない。

日本は国土が狭いですから、海岸線は埋め立ての歴史なんですね。
夢洲と同じような埋め立て地ってけっこうあるのですが、埋め立てて数か月で建設開始!なんていうのは聞いたことがない。

地面が凹んだ場所や、潮干狩りの干潟のような遠浅の浜辺を埋め立てたわけじゃないですからね。
水深で15メートルとかの海を囲って、ゴミや土砂を入れていった。
土はなかった、海だった。

いってみれば、水を張ったボウルに小麦粉を入れていってる状態です。



埋め立て地だからダメだと言ってるのではなく、早すぎないか?と言っているのです。
なぜなら、大阪にはもう30年以上前に埋め立てた有名な人工島がありますよね。

関西国際空港です。

関空の土地も埋め立てて1年間で6メートルも沈んでいるんです。
その後も30年かけて4メートルほど沈んでいる。
 


だから、沈下対策をし続けているんですよ。

大丈夫なのか?夢洲。
と思いまして、ガイドの中に地盤状況を示す資料ははないのか?と、何度も見ていたんですが、ないんです。

建物っていうのは地盤、基礎、によってその丈夫さもさることながら、費用も大きく変わってきます。

それは、安い!と思って飛びついた土地が元は池だったとか、海だったとか、川だったとかいう場合に、家の工事費に大きく基礎工事が増えてくる。
建物は3000万円と思っていたのに、杭工事が500万円もかかって、安い土地代以上になってしまった…なんていうのは、よくあります。

だからこそ、埋め立て地なんだから基礎や地盤については、もうしつこく何度も、「ここは軟弱地盤ですから、考慮してください」と書いておくべき。
そして、もう赤字で注意!とかしておかないと、

地盤がだいたい良好で地震も少ないヨーロッパ大陸の国々にとって、晴天のへ霹靂。
なんじゃこの地盤は?ということになる、埋め立て大国のオランダ以外は。


ところが、地盤情報や基礎に注意の記述がみあたらない。

なぜなら、
それは、下の方に別資料として、隠すように置いてあるからです。



(付録編)なんて表記じゃなく。

注意!必ず確認。
設計の前に絶対に見ろ!
見逃すと工事費が莫大に増えるぞ!
参加各国は、まずこれに目を通せ!

Note! Be sure to check.
A must see before designing!
If you miss it, the construction cost will increase enormously!
Participating countries should take a look at this first!


と書いておかないといけないんじゃないですかね?

不親切というか、
勢い込んで設計してた人が後で気づいて茫然となる、
大阪万博最大のトラップじゃんね、これ。

で、この地盤に関する資料を見てみたら、案の定



沈下抑制だの、配慮だの、制約だの、ネガティブな言葉が並んでるじゃないですか!

つづく